top of page

Information
お知らせ・院長ブログ


大腸憩室出血のすべて:痛みがない突然の大量下血の原因、最新の内視鏡治療、再発を防ぐための生活習慣まで専門医が徹底解説
突然、お腹の痛みも何の前触れもなく、トイレが真っ赤に染まるような大量の下血が起こったとしたら、誰しもがパニックに近い不安を覚えるでしょう。このような「無痛性の突発的な大量下血」において、成人の原因疾患として最も頻度が高いのが「大腸憩室出血(だいちょうけいしつしゅっけつ)」です ₁。 近年、日本人の食生活の欧米化や社会の高齢化に伴い、大腸に「憩室(けいしつ)」と呼ばれる小さな袋状の窪みを持つ人が急増しています ₄。憩室自体は良性のものですが、そこから出血を来すと、時に生命を脅かすほどの失血を招くことがあります ₆。さらに、一度止血しても再発率が高いことが、この疾患の大きな特徴であり、患者様を悩ませる要因となっています ₂。 本記事では、京都市下京区の「くりた内科・内視鏡クリニック」において日々数多くの内視鏡診断を行う専門医の視点から、大腸憩室出血のメカニズム、背景にあるリスク因子、最新の止血デバイスを用いた高度な内視鏡治療、そして日常生活で実践できる再発予防策について、最新の医学的エビデンス(PubMed掲載論文)に基づき、詳細な解説を行います。.
1月6日


大腸ポリープ・がんと血便の生理学的相関:なぜ痛くないのに血が出るのか、早期発見が生存率を劇的に変える医学的根拠
大腸の沈黙と「痛みのない警告」を解読する 下部消化管における出血、いわゆる血便は、消化器内科を訪れる患者様にとって最も不安を抱かせる症状の一つです。しかし、臨床現場において最も危惧すべきは、その出血が「痛みを伴わない」という点にあります。一般的に身体の異常は「痛み」によって顕在化し、それが受診動機となりますが、大腸ポリープや早期大腸がんにおいては、病変が進行するまで痛みを感じることは極めて稀です。この生理学的特性が、多くの患者様において診断を遅らせ、治療の選択肢を狭める最大の要因となっています。 大腸がんは、早期に発見されれば5年生存率が95%を超える極めて予後の良い疾患ですが、自覚症状が現れる段階では、すでに腫瘍が腸管を閉塞させたり、近接する臓器に浸潤したりしている進行がんの状態であることが多いのが実情です ₂。それゆえ、血便という「痛みはないが目に見える異変」をどのように科学的に解釈し、迅速な受診行動に繋げるかが、個人の健康予後を決定づけます。本コラムでは、大腸における出血のメカニズム、ポリープからがんへの進展プロセス、そして最新の内視鏡技術
1月5日


便秘とは?原因・対処法・病院へ行く目安を専門医が解説
【ご予約・お問い合わせ】 ◎ お電話でのご予約 075-334-6007 便秘はよくある症状ですが、放置してよい場合と、検査が必要な場合があります。 このページでは“受診の目安”を整理します。 便秘は多くの方が経験する身近な症状です。 一方で、「よくあることだから」と放置されやすく、本来確認した方がよい便秘が見過ごされているケースも少なくありません。 この記事では、 便秘の基本的な考え方 どんなタイプの便秘があるのか 自分は病院に行くべきかどうか を整理して解説します。 便秘とは?よくある誤解 「毎日出ないと便秘」と思われがちですが、排便回数だけで便秘を判断することはできません。 2〜3日に1回でもスムーズに出て、困っていない 毎日出るが、強くいきまないと出ない、残便感がある 後者の方が、実は便秘として治療が必要な場合もあります。 大切なのは「ご本人がつらい・不快と感じているか」という点です。 便秘の主なタイプ 便秘は原因によって、大きくいくつかのタイプに分けられます。 機能性便秘 生活習慣や腸の動きの低下が関与する便秘です。 食事量や水分が少な
1月4日


便秘と大腸がんの因果関係を科学的に解明する:最新エビデンスに基づくリスク評価と内視鏡専門医による精密診断の意義
慢性便秘は大腸がんの真の予兆か:疫学的背景と現代社会の課題 慢性便秘は、現代社会において最も頻繁に遭遇する消化器症状の一つであり、世界人口の約15%が罹患していると推定されている ₁。この症状は単なる「排便の滞り」にとどまらず、患者の生活の質(QOL)を著しく低下させ、精神的な不安や社会経済的な負担を増大させる要因となっている ₂。特に、高齢化社会の進展に伴い、加齢による腸管機能の低下や併用薬の影響による便秘患者は増加の一途を辿っている ₁。 臨床現場において、便秘を主訴とする患者が最も懸念するのは「この便秘は大腸がんの予兆ではないか」という点である。歴史的には、1970年代にデニス・バーキット(Denis Burkitt)が提唱した、食物繊維の摂取不足と便の通過時間の延長が大腸がんのリスクを高めるという仮説が広く浸透してきた 1。この仮説によれば、糞便が長期間大腸内に留まることで、便に含まれる潜在的な発がん物質が腸粘膜に接触する時間が長くなり、細胞の癌化を促進すると考えられている ₁。 しかし、現代の疫学研究はこの古典的な仮説に対し、より複雑で
1月3日


便秘と下痢を繰り返すのは病気?混合型過敏性腸症候群(IBS-M)の病態解明と専門医による最新の診断・治療戦略
現代社会における排便異常の深刻な実態と「混合型」の複雑性 日常的に「便秘」と「下痢」を交互に繰り返す症状は、多くの人が経験しながらも「体質だから」「ストレスのせいだ」と見過ごされがちな病態である。しかし、医学的な視点に立てば、これは「混合型過敏性腸症候群(IBS-M: Mixed-type Irritable Bowel Syndrome)」という、明確な治療対象となる疾患である可能性が極めて高い ₁。過敏性腸症候群(IBS)は、血液検査や画像診断で潰瘍や腫瘍といった器質的異常が認められないにもかかわらず、腹痛や腹部不快感を伴う便通異常が慢性的に続く機能性消化管疾患である ₃。 特に、便秘と下痢が数日、あるいは数週間単位で入れ替わる「混合型」は、患者のQOL(生活の質)に甚大な影響を及ぼす。仕事の会議中や移動中の電車内といった公共の場で突発的な下痢に襲われる不安(予期不安)がある一方で、数日後には頑固な便秘と腹部膨満感に悩まされるという、予測不可能な腸の挙動が患者の精神的負担を増幅させるためである ₅。世界的な統計によれば、全人口の約10%から2
1月2日
bottom of page