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お知らせ・院長ブログ

吐き気と食欲不振の症状から紐解く消化器内科受診の重要性

  • 執筆者の写真: くりた内科・内視鏡クリニック
    くりた内科・内視鏡クリニック
  • 9月28日
  • 読了時間: 8分
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見過ごされがちな症状

日常的な不調に潜む可能性の提示

多くの人々が経験する「吐き気」や「食欲不振」は、しばしば「食べ過ぎや飲み過ぎだろう」「ストレスのせいだろう」といった自己判断によって軽視されがちです。確かに、これらの症状は一時的な疲労や生活習慣の乱れによって引き起こされることもあります。しかし、その陰には、より深刻な病気が潜んでいる可能性も否定できません。これらの症状は、身体からの重要なSOS信号であるにもかかわらず、その真の原因が特定されずに放置されるケースが少なくありません。


「吐き気・食欲不振」症状の医学的考察と潜在的リスク

症状を引き起こす多様な原因の分類

吐き気と食欲不振は、多岐にわたる原因によって引き起こされる非特異的な症状です。患者が自己判断で安易に結論を出してしまうことの危険性を伝えるため、その原因は以下のカテゴリーに分類できます。

まず、日常生活に起因する比較的軽微な原因が挙げられます。例えば、過度の飲酒や食べ過ぎは胃の働きを低下させ、吐き気や食欲不振を引き起こす可能性があります。また、精神的な要因も無視できません。強いストレスや不安、うつ病などが消化器系の自律神経を乱し、消化不良や吐き気を引き起こすことはよく知られています。

次に、消化器系の一般的な疾患が挙げられます。胃炎や胃潰瘍は、胃の粘膜の炎症や潰瘍によって不快感や痛みを引き起こし、これが食欲の減退につながります。また、胃酸が食道に逆流する逆流性食道炎は、胸焼けやげっぷ、飲み込みにくさに加え、吐き気を伴うことがあります。さらに、内視鏡検査では病変が見つからないにもかかわらず、胃もたれや吐き気などの症状が続く「機能性ディスペプシア」という病態も存在します。

最後に、より重篤な全身性疾患や悪性腫瘍が原因となるケースも考慮しなければなりません。消化器系では、胃がん、膵臓がん、大腸がん、肝硬変などが吐き気や食欲不振の症状を伴うことが多く、特に胃がんや膵臓がんでは顕著に現れるとされています。また、消化器系以外では、肝臓病、腎不全、心不全、糖尿病、甲状腺機能低下症なども食欲不振の原因となり得ます。このように、一つの症状の裏には、様々な可能性が隠れているため、自己判断は極めて危険です。


見過ごしてはならない危険なサイン:良性と悪性の鑑別という課題

「吐き気・食欲不振」という症状が厄介なのは、胃炎や胃潰瘍のような良性疾患と、胃がんのような悪性疾患で、初期症状が非常に似通っている点にあります。例えば、みぞおちの痛み、胃の不快感、吐き気、食欲不振といった症状は、胃潰瘍でも胃がんでも同様に起こり得ます。この事実は、症状だけを頼りに「どうせ胃炎だろう」と自己判断することが、重大な病気の発見を遅らせる致命的なリスクをはらんでいることを示しています。

特に注意すべきは、吐き気や食欲不振に加えて以下の随伴症状が見られる場合です。


体重減少:特にダイエットをしていないのに短期間で体重が減少している場合、がんが進行し、体から栄養を奪っている可能性があります。

黒色便(タール便)や吐血:胃や十二指腸の潰瘍、あるいはがんからの出血を示唆する重大なサインです。便の色がコールタールのようにどす黒い場合は、上部消化管からの出血を強く疑う必要があります。

激しい腹痛や発熱:胆石症や急性膵炎、虫垂炎などの緊急性の高い疾患の可能性を示唆します。

胸痛や強い頭痛:まれに心筋梗塞や脳卒中といった、命に関わる疾患の兆候であることもあります。


これらの症状がある場合、自己判断で市販薬を服用したり様子を見たりするのではなく、専門医の診察を速やかに受けることが不可欠です。ブログ記事では、この事実を分かりやすく伝え、患者に正しい行動を促すための明確なガイドラインを示すことが極めて重要です。



専門医による正確な診断の重要性

なぜ「吐き気・食欲不振」には専門医の診察が不可欠なのか

吐き気や食欲不振の原因を突き止めるには、問診や診察だけでなく、精密な鑑別診断が必要です。特に、内視鏡検査で病変が見つからないものの、症状が続く「機能性ディスペプシア」という概念を理解していることは、患者の不安を解消する上で非常に重要となります。

患者の中には、「病院に行っても『気のせい』と言われるのではないか」「ストレスと言われて終わりなのでは」といった不安を抱く人も少なくありません。しかし、機能性ディスペプシアは「内視鏡などで異常が見つからないにもかかわらず症状が続く状態」と定義されており、これはれっきとした病名です。内視鏡検査を受けることで、器質的な病変がないことを確認し、その上で機能性ディスペプシアという診断がつけば、患者は「自分の症状には名前があり、治療法がある」という安心感を得ることができます。これは、症状の真の原因(器質的か、機能的か)を特定するためには、専門医による内視鏡検査が不可欠であることを明確に示しています。


診断を確定する内視鏡検査の決定的な役割

吐き気や食欲不振の原因が消化器系にある場合、内視鏡検査(胃カメラ)は診断の「ゴールドスタンダード」です。内視鏡検査では、食道、胃、十二指腸の粘膜の状態を肉眼で直接観察できるため、胃炎、胃潰瘍、逆流性食道炎などの病変を正確に診断できます。

さらに、内視鏡検査の最も決定的な役割は、生検(組織の一部を採取する検査)が可能な点にあります。良性疾患と悪性疾患は、症状だけでは区別できませんが、生検によって採取した組織を病理学的に詳しく調べることで、悪性細胞の有無を確定できます。このプロセスは、患者の自己判断では決して到達できない、最終的かつ最も確実な診断を提供します。多くの情報源が、内視鏡検査の費用や苦痛について言及していますが、この検査が良性と悪性を鑑別し、患者に適切な治療方針を提示する上で不可欠なプロセスであることを強調すべきです。



くりた内科・内視鏡クリニックの強みと患者への訴求

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院長・栗田亮の圧倒的な専門性と信頼性

くりた内科・内視鏡クリニックの最大の強みは、院長である栗田亮の比類ない専門性と豊富な経験です。彼は京都大学で医学博士を取得し、日本消化器内視鏡学会および日本消化器病学会の「専門医・指導医」の資格を有しています。この「指導医」という肩書きは、単に豊富な臨床経験を持つだけでなく、次世代の医師を教育・指導する最高水準の技術と知識を持っていることの証明です。

栗田院長の経歴を時系列で辿ると、京都大学医学部附属病院での研修医から始まり、京都桂病院、大阪鉄道病院、手稲渓仁会病院といった大規模病院で経験を積み、さらに田附興風会医学研究所北野病院、洛和会音羽病院では副部長や部長といった重職を歴任しています。このような経歴は、彼が常に第一線で高度な医療に携わり、段階的に責任ある立場でそのスキルを磨き続けてきたことを物語っています。この事実は、患者にとって「大学病院レベルの質の高い医療が、地域で身近に受けられる」という強力な安心材料となります。


患者の不安を払拭する「苦痛の少ない内視鏡検査」への具体的な取り組み

内視鏡検査への心理的なハードルは、多くの患者にとって受診をためらう大きな理由の一つです。くりた内科・内視鏡クリニックは、この不安を払拭するための具体的な対策を講じています。

まず、希望者には鎮静剤を使用し、「眠っている間に検査が終わる」アプローチを提供しています。これにより、嘔吐反射や喉の違和感といった苦痛をほとんど感じることなく検査を受けることが可能になります。また、検査中のお腹の張りや不快感を軽減するために、吸収の速い二酸化炭素(CO2)を送気する装置を使用しています。これにより、検査後の腹部膨満感を大幅に減らすことができます。

さらに、熟練した技術と丁寧な対応も、患者の不安を和らげる上で不可欠な要素です。検査前に「どのように内視鏡検査が行われるのか」を丁寧に説明し、検査中の声かけを通じて患者の精神的な不安を軽減します。当院の内視鏡システムは、大学病院や都市の大病院と同等、あるいはそれ以上の画像性能を有しており、微細な病変の早期発見を可能にしています。

以下の表は、患者が抱える内視鏡検査への不安と、それに対する当院の具体的な解決策を対比させたものです。


患者の不安

クリニックの強み(不安解消の根拠)

「胃カメラは苦しい・痛いと聞く」

鎮静剤の使用、二酸化炭素送気、熟練した技術による「苦痛の少ない検査」 

「どんな先生か分からないのが不安」

京都大学医学博士・指導医としての院長の信頼性 

「検査で見つかった後が心配」

日帰りポリープ切除、高次医療機関との連携体制


診断後の迅速な対応と包括的なケア

当院では、内視鏡検査で小さな大腸ポリープが見つかった場合、その場で切除を行う「日帰り手術」に対応しています。これにより、患者は改めて別の日に手術を受ける必要がなく、身体的・時間的な負担を軽減できます。また、より高度な治療が必要な病気が見つかった場合は、高次医療機関との連携体制が円滑に整えられており 2、患者は将来にわたる治療についても安心して任せることができます。



最終提言

吐き気や食欲不振は、単なる日常的な不調ではなく、時には命に関わる病気の初期サインである可能性があります。症状だけでは良性か悪性かを判断することは不可能であり、その真の原因を特定するためには、専門医による精密な診断が不可欠です。

くりた内科・内視鏡クリニックは、栗田院長の最高水準の専門性と、鎮静剤や二酸化炭素送気を用いた「苦痛の少ない内視鏡検査」への具体的な取り組みによって、患者の不安を最大限に取り除きながら、最高の医療を提供します。症状を放置することなく、勇気を出して一歩を踏み出すことが、自身の健康を守る最善の策です。当院は、患者一人ひとりの不安に真摯に向き合い、信頼できる医療をもって、その一歩を力強くサポートします。


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