便潜血陽性の通知が届いたあなたへ:放置してはいけない理由と、当院が提供する「痛くない」精密検査のすべて
- くりた内科・内視鏡クリニック

- 2025年12月5日
- 読了時間: 5分
更新日:7 日前

※本記事は、健康診断やがん検診で「便潜血陽性」「要精密検査」と通知を受け取った方が、次に取るべき行動(=精密検査が必要かどうか)を判断するためのページです。
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症状がなくても「便潜血陽性=精密検査(大腸カメラ)を検討」が原則です
便潜血検査は「出血の可能性」を拾い上げる検査で、出血源が“痔か大腸の奥か”は結果だけでは区別できません。
そのため、症状がない場合でも、陽性になった時点で精密検査が必要になることがあります。
まずは確認:今の症状に近いものがある方へ
便潜血陽性の背景は人によって異なります。気になる症状がある方は、以下も参考にしてください。
その「陽性」通知、後回しにしていませんか?
「会社の健康診断で便潜血陽性と言われた」
「自治体のがん検診で要精密検査の封筒が届いた」
そうした結果を前に、
症状がないから大丈夫だろう
痔があるからそのせいだと思う
忙しいから、また今度にしよう
そう考えて、このページにたどり着いた方も多いと思います。
くりた内科・内視鏡クリニック院長の栗田です。
消化器内科医として診療を続ける中で、私が最も悔しい思いをするのは、「以前、便潜血陽性と言われていたけれど、放置していた」、という経緯のある進行大腸がんの患者さんに出会う瞬間です。
この記事では、便潜血陽性が何を意味するのか、なぜ“症状がなくても”精密検査が必要なのかを、医学的根拠に基づいて整理します。
そもそも「便潜血検査」は何を調べているのか?
便潜血検査は、大腸がんそのものを診断する検査ではありません。
現在日本で主流の検査は免疫学的便潜血検査(FIT:Fecal Immunochemical Test) です。
便の中に混じったヒト由来の血液(ヘモグロビン)を検出
食事制限は不要
下部消化管(大腸・肛門)からの出血を高精度に拾い上げる
つまりこの検査は、「大腸のどこかで、出血が起きている可能性があるか」を調べるスクリーニング検査です。
なぜ「陽性」になるのか?(原因は1つではない)
便潜血陽性の原因は、大腸がんだけではありません。
大腸がん(早期・進行)
大腸ポリープ(前がん病変を含む)
痔核・裂肛
大腸憩室症
炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎など)
重要なのは、検査結果だけでは「出血の原因」を区別できないという点です。
「痔の血なのか」「がんの血なのか」これは大腸カメラで直接確認する以外に方法がありません。
数字で見る「便潜血陽性」の現実
便潜血検査の陽性率は、およそ 5〜7%と言われます。
その中で精密検査(大腸カメラ)を行うと、以下が目安です。
発見される病変 | 確率(目安) | 解説 |
大腸がん | 約 3 〜 5 % | 決して低い数字ではありません。 |
大腸ポリープ | 約 30 〜 50 % | 将来がん化するリスクのある「腺腫」が多く含まれます。 |
その他の病変・異常なし | 約 40 〜 60 % | 痔や憩室、あるいは原因不明の一過性の出血です。 |
※数値は国内の大腸がん検診事業および消化器内科領域の報告をもとにした一般的な目安です。
注目すべきは、約半数の方にポリープが見つかるという点です。
大腸がんの多くは、ポリープ → がん という経過をたどります。
この段階で切除できれば、がんを未然に防げます。
「1回だけ陽性」でも精密検査が必要な理由
便潜血検査は通常、2日法です。
よくある質問:
1回目は陰性、2回目だけ陽性でした。様子見でいいですか?
答えは NO です。
大腸がん・ポリープの出血は間欠的
出血しない日もある
1回でも陽性=出血源がある可能性
1回陽性でも、精密検査が必要
これは国内外のガイドラインで共通しています。
最も危険な思い込み:「痔があるから大丈夫」
これは非常によくある落とし穴です。
痔がある = 大腸がんがない
ではありません。
痔と大腸がんは同時に存在します。
便潜血検査では、
肛門からの血
大腸の奥からの血
を区別できません。
「痔持ちだから」という理由での放置は、最もリスクの高い判断です。
再検査(便潜血をもう一度)は意味がない
「もう一度便潜血をして、陰性なら安心したい」
これは医学的には推奨されません。
陰性=その日たまたま出血していなかった可能性
出血源が消えたわけではない
一度でも陽性が出た場合、次の行動は大腸カメラ一択です。
精密検査はなぜ「大腸カメラ」なのか?
CTやバリウム検査では、
小さなポリープ
平坦な早期がん
粘膜の色調変化
を見逃す可能性があります。
大腸カメラは、
直接観察できる
微細病変まで確認できる
その場でポリープ切除が可能
という点で、精密検査のゴールドスタンダードです。
当院の大腸カメラが大切にしていること
鎮静剤を用いた「眠っている間の検査」
炭酸ガス(CO₂)による検査後の張り軽減
下剤内服の負担・プライバシーへの配慮
経験豊富な内視鏡指導医による高精度観察
「また受けてもいいと思える検査」を目指しています。
便潜血陽性は「不吉な結果」ではありません
これは今なら簡単に治せるかもしれない将来のがんを防げるチャンスという体からのサインです。
早期大腸がんであれば、
内視鏡治療のみ
5年生存率95%以上
というデータもあります。
次の一歩を先延ばしにしないでください
「忙しいから来月でいいや」
その1ヶ月が、半年、1年と延びてしまうケースを私は何度も見てきました。
便潜血陽性は、“検査を受けるかどうか”を決める分岐点です。
どうか、このタイミングを逃さないでください。
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