膵臓がん早期診断の最前線~くりた内科・内視鏡クリニック院長栗田亮の専門性と最新医療~
- くりた内科・内視鏡クリニック
- 6月26日
- 読了時間: 6分

なぜ今、膵臓がんの早期診断が求められるのか
膵臓がんは「沈黙の殺し屋」と呼ばれることがあります。その理由は、早期症状がほとんどなく、発見された時にはすでに進行していることが多いからです。
しかし、希望はあります。ごく早期の段階で発見できれば、5年生存率は飛躍的に向上します。
ステージ0(上皮内癌):85.8%
ステージIa(微小浸潤癌):68.7%
この数字が示すのは、早期発見がいかに患者さんの命運を分けるかということです。
早期発見の課題
問題は、ステージ0の膵臓がん(膵上皮内がん)は全症例の約1.7%と非常に稀で、そのうち症状があるのはわずか25%に過ぎないという現状です。つまり、症状が現れた時にはすでに手遅れになっている可能性が高いのです。
だからこそ、症状がない段階での積極的なスクリーニングが重要なのです。
院長栗田亮の確かな専門性
1.豊富な臨床経験と実績
栗田亮院長は、膵臓がんの早期診断において、その専門性と信頼性が高く評価されている医師です。
主な経歴
2002年:神戸大学医学部医学科卒業
京都大学医学部附属病院での研修を皮切りに、国内外の主要医療機関で研鑽
2014年:田附興風会医学研究所北野病院消化器内科副部長
2021年:洛和会音羽病院消化器内科部長
2024年:くりた内科・内視鏡クリニック開院
専門資格
京都大学医学博士
日本内科学会 認定内科医
日本消化器病学会 専門医・指導医
日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医
日本胆道学会 指導医
日本膵臓学会 所属
2. 学会でのリーダーシップ
膵癌早期診断研究会をはじめとする様々な研究会の世話人を務めるなど、学会活動においてもリーダーシップを発揮。膵臓がんの早期診断に関する数々の論文発表も、この分野における深い知見と貢献を裏付けています。実際にこれまで多数例の膵上皮内がんを発見しており、膵臓がんの早期発見のプロフェッショナルです。
革新的な画像診断:DWI-MRIの可能性
従来の診断の限界
従来のCT、MRI、超音波検査では、膵臓がんの早期診断には限界がありました。特に腫瘤を形成しない上皮内癌の描出はほぼ不可能とされていました。
DWI-MRIという新たな希望
拡散強調画像(DWI-MRI) は、体内の水の分子の動きを画像化するMRIの一種です。悪性腫瘍では水の分子の動きが制限されるため、「高信号」として描出される特性があります。
栗田院長の画期的な研究
栗田院長が筆頭著者として発表した論文「High signal intensity on diffusion-weighted magneticresonance images is a useful finding for detecting early-stage pancreatic cancer」は、膵臓がん早期診断におけるDWI-MRIの有用性を明確に示した画期的な研究です。
研究の主な発見
主膵管狭窄があるものの明らかな膵腫瘤が認められない患者においてDWI-MRIでの「高信号域」が早期膵臓がんの検出に非常に有用
従来のCTやMRI、EUSでは固形腫瘍が認められない症例でも検出可能
この発見は、診断基準そのものの拡張を示唆する画期的なものです。
内視鏡診断の進化
膵嚢胞性病変への新たなアプローチ
近年、健康診断で無症状の膵嚢胞性病変が偶発的に発見される機会が増加しています。これらの中には、将来的に膵臓がんへと進展する可能性のあるものも含まれます。
精密な鑑別診断の重要性
膵嚢胞には以下のような多様な種類があります。
膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)
粘液性嚢胞腫瘍(MCN)
漿液性嚢胞腫瘍(SCN)
栗田院長の論文「膵囊胞性腫瘍に対する内視鏡診断(充実性腫瘍の囊胞変性も含む)」では、これらの複雑な病変の内視鏡診断における専門知識を体系的に解説しています。
超音波内視鏡(EUS)とは
超音波内視鏡(EUS)は、胃や十二指腸の中から膵臓を直接、非常に高精細な画像で観察できる画期的な検査法です。
EUSの特徴
10mm以下の微小腫瘤も比較的はっきりと描出可能
EUSガイド下穿刺吸引法(EUS-FNA)により確定診断が可能
膵管拡張や膵嚢胞を認めた場合に推奨される検査
当クリニックではEUS検査は提供していませんが、必要に応じて院長の教え子のいる専門施設をご紹介いたします。
くりた内科・内視鏡クリニックの先進医療体制
最先端の設備
内視鏡システム
オリンパス社の最新内視鏡システム
4Kモニター導入による鮮明な画像
微細な病変も逃さない診断精度
超音波検査機
最新の高精細モデル導入
腹部、頸動脈、心臓など幅広い検査に対応
膵臓の詳細な評価が可能
レントゲン装置
最新のFPD(フラットパネルディテクタ)システム
少ないX線量で鮮明な画像
患者さんの被ばく線量を最小限に抑制
患者さんへの配慮
苦痛を最小限に抑える工夫
栗田院長の数万件に及ぶ豊富な検査経験
経鼻カメラの使用選択肢
鎮静剤の使用選択肢
全例で炭酸ガス(CO2)使用により検査後の不快感を大幅軽減
総合的なサポート体制
幅広い診療科目をカバー
内科、消化器内科、肝臓内科、膵臓内科
肛門内科、皮膚科、自費診療
健康診断、人間ドック、各種ワクチン
アクセス良好
阪急大宮駅から徒歩2分
こんな方にお勧めします
膵臓がんの早期発見には、症状がない段階での積極的な検査が不可欠です。特に以下のような方は定期的な検査をご検討ください。
膵臓がんのリスク因子をお持ちの方
家族に膵臓がんの既往がある
遺伝性膵炎、膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)などの膵疾患
糖尿病の新規発症や悪化
喫煙習慣
慢性膵炎
健康診断で異常を指摘された方
腹部超音波検査(US)やCT検査で膵管の拡張を指摘
膵嚢胞などの異常を指摘
これらは早期膵臓がんの重要な間接所見となり得るため、精密検査が推奨されます。
表1:主要検査の比較
検査方法 | 侵襲性 | 早期膵臓がん検出感度 | 特徴 | 当院の強み |
腹部超音波(US) | 低 | 低 | 安価で簡便、間接所見を指摘可能 | スクリーニングとして活用 |
造影CT | 中 | 中程度(52%) | 血管や膵組織のコントラスト評価 | 間接所見の評価に有用 |
MRI(MRCP) | 低 | 中程度(45%) | 放射線被ばくなし | DWI-MRIで微細な高信号域を検出 |
超音波内視鏡(EUS) | 中 | 高(76%) | 10mm以下も描出可能 | 専門施設をご紹介 |
未来への貢献
くりた内科・内視鏡クリニックは、院長栗田亮の長年の経験と研究成果、そして最先端の医療機器を融合させ、膵臓がんの早期発見という喫緊の課題に真摯に取り組んでいます。
私たちは、患者さん一人ひとりの健康と安心を守るため、高度な専門性と温かい心で、地域医療に貢献してまいります。
膵臓の健康にご不安がある方、健康診断で異常を指摘された方は、どうぞお気軽に当クリニックにご相談ください。
早期発見が、未来を変える第一歩となります。
お問い合わせ・ご予約
くりた内科・内視鏡クリニック
所在地:京都市下京区
アクセス:阪急大宮駅から徒歩2分
診療科目:内科、消化器内科、肝臓内科、膵臓内科、肛門内科、皮膚科
検査:胃カメラ、大腸カメラ、健康診断、人間ドック
膵臓がんは早期発見が鍵となります。気になる症状がなくても、リスク因子をお持ちの方は定期的な検査をお勧めいたします。