血便について:放置して良い血便と病院に行くべき血便
- くりた内科・内視鏡クリニック
- 6月11日
- 読了時間: 18分
更新日:7月1日

はじめに:もしかして「血便」?その不安、一緒に解消しましょう
便に血が混じっているのを見つけた時、「もしかして病気なのでは?」と不安を感じる方は少なくありません。ご自身の体調に異変を感じた際、インターネットで情報を検索する方も多いことでしょう。しかし、血便は体の重要なサインであり、その原因は多岐にわたります。中には、放置すると命に関わる重大な病気が隠れている可能性も指摘されています。
このような状況において、患者様が抱く漠然とした不安を解消し、正しい情報を基に適切な行動を選択できるよう支援することが重要です。血便の原因は、痔のような比較的軽度なものから、胃・十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸炎、大腸ポリープ、さらには大腸がんといった深刻な疾患まで多岐にわたります。これらの病気は、早期に発見し治療を開始できれば、根治が期待できる場合も少なくありません。
このコラムでは、血便の種類や、ご自身で「大丈夫かな?」と思ってしまいがちな血便と、「これはすぐに病院へ行くべき!」という危険な血便のサインについて、エビデンスに基づき分かりやすく解説します。血便の症状は、その見た目や伴う症状によって、出血源や病状の緊急性が示唆されることがあります。しかし、見た目だけで自己判断することは非常に危険です。なぜなら、痔と大腸がんの血便は似ていることがあり、自己判断によって重大な病気を見過ごしてしまうと、取り返しのつかない事態につながる可能性があるためです。
当院「くりた内科・内視鏡クリニック」は、患者様の不安を解消し、早期発見・早期治療をサポートできるよう、専門的な知識と最新の医療設備をもって皆様をお迎えいたします。この解説を通じて、血便に直面した際に、なぜ自己判断が危険なのか、そして専門的な医療機関を受診することの重要性について理解を深めていただければ幸いです。
「血便」とは?その正体と色の違いが示すもの
血便とは、血液が混ざった状態で排泄される便のことです。肉眼で確認できる鮮やかな赤い血が混じる場合もあれば、肉眼では見えない微量の血液が便に混じっている場合もあり、これは便潜血検査によって検出されます。便に血液が混じるという現象は、消化管のどこかで出血が起きていることを明確に示しています。
血便の色は、出血した場所や、血液が消化管内を通過する時間によって変化します。この色の違いは、出血源を推測する上で重要な手がかりとなります。
鮮血便(鮮やかな赤色):便の表面に鮮やかな赤色の血液が付着している場合、肛門や肛門に近い大腸(直腸など)からの出血が多いと考えられます。血液が胃酸と反応したり、長時間排出されないと黒色に変色するため、鮮血は比較的肛門に近い部位からの新鮮な出血を示唆しています。
暗赤色便(黒く濁った赤色):黒く濁った赤色の便は、大腸の比較的奥の方からの出血や、出血してから時間が経過している場合にみられます。大腸憩室出血や大腸炎などが原因となることがあります。
黒色便(タール便、真っ黒):真っ黒でタール状の便は、胃や十二指腸など、口に近い上部消化管からの出血でみられることが多いです。血液が胃酸と混ざり、時間が経つことで黒く変色するため、このような特徴的な色になります。
粘血便(粘液と血液が混じった便):粘液と血液が混じった便は、潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患で見られることがあります。
便の色の違いは、出血源の「位置」と「時間経過」という重要な情報を示唆していますが、この情報だけで自己診断を行うことは避けるべきです。例えば、小腸や上行結腸からの出血であっても、時間経過によっては黒色便として観察されることがあります。また、上部消化管からの大量出血の場合でも、約10%のケースで血便や鮮血便を認めることが報告されています。これらの事実は、便の色だけで出血源を正確に判断することの難しさを示しており、専門家による診断の必要性を強調しています。
また、便潜血検査は肉眼では見えない微量の出血を検出するスクリーニング検査ですが、その陽性反応は必ずしも重篤な病気を意味するわけではありません。しかし、便潜血検査で陽性が出た場合、肉眼的な出血がなくても、ポリープやがんからの出血である可能性があり、放置すると状態が悪化する危険性があります。これは、症状が軽微であっても、体のサインとして受け止め、適切な検査を受けることの重要性を示唆しています。
以下の表は、血便の色と疑われる出血部位、主な病気をまとめたものです。
便の色 | 考えられる出血部位 | 主な病気 |
鮮血便(鮮やかな赤色) | 肛門、直腸など肛門に近い大腸 | 痔(切れ痔、いぼ痔)、直腸がん、直腸ポリープなど |
暗赤色便(黒く濁った赤色) | 大腸(比較的奥の方) | 大腸憩室出血、大腸炎(潰瘍性大腸炎、虚血性腸炎、感染性腸炎など)、大腸がん、大腸ポリープなど |
黒色便(タール便、真っ黒) | 胃、十二指腸など上部消化管 | 胃・十二指腸潰瘍、胃がん、食道静脈瘤など |
粘血便(粘液と血液が混じった便) | 大腸 | 潰瘍性大腸炎、クローン病などの炎症性腸疾患 |
この表は、患者様が自身の症状を客観的に把握し、次のセクションで解説する「放置して良い血便」と「危険な血便」の区別を理解するための基礎情報となります。
「これなら大丈夫かも?」放置してしまいがちな血便の特徴と原因
血便の症状が現れた際、多くの方が「痔だろう」と自己判断し、様子を見てしまう傾向があります。これは、痔による血便が比較的鮮やかな赤色で、排便時の痛みという明確な感覚を伴うことが多いため、患者様にとって「よくある症状」として認識されやすいことに起因しています。
痔(切れ痔、いぼ痔)は、実際に血便の一般的な原因の一つです。痔が原因で血便が出るときの具体的な特徴は以下の通りです。
鮮やかな赤色の血液:肛門からの出血であるため、血液は鮮やかな赤色をしています。
出血の形態:便の表面に少量の血が付着したり、排便後にポタポタと血が落ちたり、お尻を拭いた紙に血が付着したりすることが特徴です。
痛みの有無:切れ痔の場合、排便時に痛みを伴うことが多いです。いぼ痔の場合も、進行度合いによっては痛みを伴うことがあります。
出血量:切れ痔では大量出血は稀ですが、いぼ痔の種類や進行度合いによっては、驚くほどの出血が見られることもあります。
痔の原因としては、便秘による長時間のいきみ、妊娠・出産、アルコールの過剰摂取、辛いものの食べ過ぎなどが挙げられます。これらの生活習慣が肛門に負担をかけ、うっ血や傷を引き起こし、出血につながることがあります。
また、ストレスが血便の原因となることもあります。ストレスは自律神経の乱れを引き起こし、便秘や下痢を招くことがあります。その結果、腸に負担がかかり、切れ痔や腸の炎症による出血が起こる可能性があります。さらに、ストレスが原因で胃潰瘍が発症し、出血につながることもあります。これらのケースでは、一時的な不調として軽視されがちですが、根本的な消化器疾患のサインである可能性も否定できません。単なる「ストレスだから大丈夫」と自己判断することは、体の重要なサインを見過ごすことにつながるため、注意が必要です。
しかし、「痔だろう」と自己判断することは非常に危険です。なぜなら、痔と大腸がんの血便は見た目が似ている場合があり、特に肛門に近い位置にがんができた場合は、痔のように赤い血が付着する程度の血便が出ることもあります。さらに、痔と大腸がんを併発しているケースも存在するため、自己判断によってその奥に潜むがんを見逃してしまう危険性が非常に高いのです。この「分かりやすさ」が、かえって重篤な疾患の見逃しにつながる落とし穴となることがあります。
「これは危険!」すぐに病院に行くべき血便のサインと重篤な病気
血便は、その色や量、そして伴う症状によって、緊急性の高い病気が隠れている可能性を示唆します。以下に示すサインが見られた場合は、自己判断せずに速やかに医療機関を受診することが強く推奨されます。
緊急性の高い血便のサイン
大量の出血:便器が真っ赤に染まる、血の塊が出る、排便後も出血が続くなど、出血量が非常に多い場合は、重度の出血が疑われ、救急医療が必要な場合さえあります。短時間で出血量が増える場合は、緊急受診を視野に入れるべきです。
黒い色の便(タール状の便):胃や十二指腸など、消化管上部からの出血を示唆します。血液が胃酸と混ざり黒く変色したもので、緊急性が高い場合があります。
激しい腹痛を伴う:血便と共に激しい腹痛が伴う場合は、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病など)や腸壁の損傷、虚血性大腸炎などが考えられます。
発熱を伴う:感染性腸炎や炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病など)の可能性があります 3。発熱は体の炎症反応を示す重要なサインです。
貧血症状を伴う:めまい、立ちくらみ、息切れ、動悸、ふらつきなどの貧血症状がある場合、体内で慢性的な出血が続いている恐れがあります。これは、出血が長期間にわたって続いている可能性を示唆しており、全身状態への影響が懸念されます。
体重減少、倦怠感、吐き気・嘔吐、便通の変化(便秘・下痢の繰り返し)など、出血以外の付随症状が見られる場合。これらの全身症状が複合的に現れる場合、より重篤な疾患の可能性が高まります。
継続的な血便:血便が一過性ではなく、出たり出なかったりを繰り返す場合でも、何らかの消化器疾患が進行している可能性があります。たとえ少量の出血であっても、それが長期間続くことで貧血などの体調不良を引き起こすこともあります。
高齢者やリスク要因の存在:50歳以上の高齢者や、大腸がん、消化性潰瘍、炎症性腸疾患などの家族歴や既往歴がある場合、血便が出た際には特に注意が必要です。これらのリスクグループに属する方は、より積極的に医師の診察を受けるべきです。
痛みがなくても注意:大腸の奥で出血が起こっている場合、痛みを伴わないことがあります。患者様は「痛みがなければ大丈夫」と考えがちですが、この誤解が早期発見の機会を奪うことになります。自覚症状が乏しくても病変が進行している可能性があるため、軽視せずに診察を受けることが大切です。
疑われる重篤な病気
これらのサインが見られる場合に疑われる主な病気は以下の通りです。
大腸がん、直腸がん:早期には症状が乏しいことが多いですが、血便は初期症状の一つとして現れることがあります。大腸がんの多くはポリープが大きくなってがん化するケースであるため、ポリープの段階での発見・切除が予防に繋がります。
大腸ポリープ:出血の原因となることがあり、放置するとがん化する可能性があります。
炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病):大腸粘膜に炎症を起こし、びらんや潰瘍を形成する慢性疾患です。粘液と血液が混じった粘血便、下痢、腹痛、発熱、体重減少などの症状を伴います。
大腸憩室出血:大腸の壁にできた小さな袋(憩室)からの出血で、暗赤色便や大量出血の原因となることがあります。
虚血性大腸炎:腸への血流が悪くなることで炎症が起こり、暗赤色便や激しい腹痛を伴います。
感染性腸炎:細菌やウイルス感染による腸炎で、下痢、粘血便、腹痛、発熱などを伴います。
胃・十二指腸潰瘍:上部消化管からの出血であり、黒色便(タール便)として現れることが多いです。
以下の表は、すぐに病院に行くべき危険な血便のサインと、疑われる主な病気をまとめたものです。
サイン | 疑われる主な病気 |
大量の出血(便器が真っ赤、血の塊) | 大腸憩室出血、大腸がん、胃・十二指腸潰瘍(大量出血の場合)など |
黒色便(タール状の便) | 胃・十二指腸潰瘍、胃がん、食道静脈瘤など上部消化管からの出血 |
激しい腹痛を伴う | 炎症性腸疾患、虚血性大腸炎、感染性腸炎、腸壁損傷など |
発熱を伴う | 炎症性腸疾患、感染性腸炎など |
貧血症状(めまい、立ちくらみ、息切れなど)を伴う | 大腸がん、胃・十二指腸潰瘍など慢性的な出血 |
体重減少、倦怠感、吐き気・嘔吐、便通の変化など付随症状 | 大腸がん、炎症性腸疾患、消化性潰瘍など |
継続的な血便(出たり出なかったりを含む) | 大腸がん、大腸ポリープ、炎症性腸疾患など |
高齢者(50歳以上)や大腸がん等の家族歴・既往歴がある場合 | 大腸がん、消化性潰瘍、炎症性腸疾患など |
痛みがなくても血便が見られる場合 | 大腸がん、大腸ポリープ、内痔核など |
重篤な疾患のサインは単一の症状だけでなく、複数の症状が複合的に現れることで、その危険性が増します。特に貧血、体重減少、発熱といった全身症状の有無は、単なる出血ではない「体の異変」として捉えるべき重要な視点です。また、「痛くない血便」は患者様にとって軽視されやすい症状ですが、実は早期がんの重要なサインである可能性があり、その見過ごしが治療の機会損失につながることは強調されるべき点です。患者様が「痛みがなければ大丈夫」と安易に判断することを防ぎ、専門医の診察を促すことが極めて重要です。
なぜ自己判断は危険なのか?早期発見の重要性
血便を見つけた際、「痔だろう」と自己判断してしまうことは、非常に危険な行為です。この自己判断が、重大な病気を見過ごす原因となることが少なくありません。
まず、痔による血便と大腸がんによる血便は、見た目が似ていることがあります。特に、肛門に近い直腸にがんができた場合、痔のように鮮やかな赤い血が便の表面に付着する程度の血便として現れることがあります。この類似性が、患者様が「いつもの痔だろう」と誤解し、受診を遅らせる原因となります。さらに、痔と大腸がんを併発しているケースも存在するため、痔があるからといって、他の出血源がないとは言い切れません。このような状況では、自己判断が命取りになる可能性が指摘されています。
次に、早期の大腸がんは、自覚症状がほとんど現れないことが特徴です。血便は初期症状の一つとして現れることがありますが、痛みがないために見過ごされがちです。患者様は「痛みがなければ大丈夫」と考えがちですが、この誤解が早期発見の機会を奪うことにつながります。例えば、便潜血検査で陽性が出ても、肉眼的な出血がないために軽視されることがありますが、便潜血陽性者の約3%に大腸がんが見つかるというデータも存在します。これは、症状が軽微であっても、専門的な検査の必要性を示しています。
そして、血便を放置することによる病状進行のリスクは非常に深刻です。直腸がんや大腸がん、虚血性大腸炎などの重大な病気は、放置することで進行し、治療が困難になる可能性があります。実際に、便潜血陽性反応後に大腸内視鏡検査を受けなかった人は、受けた人に比べて直腸がん・大腸がんによる死亡率が2倍以上になったという報告もあります。この事実は、検査を受けることの重要性を明確に示しています。
しかし、重篤な疾患であったとしても、早期に発見し適切な治療を開始できれば、根治が見込める可能性が高まります。大腸がんの多くは良性のポリープからがん化するため、ポリープの段階で内視鏡的に切除することが、大腸がんの予防に繋がります。早期発見は、単に病気を治す可能性を高めるだけでなく、患者様の精神的な負担や治療の侵襲性(体への負担)を軽減するという側面も持ちます。もし病気が見つかったとしても、早期であればより負担の少ない治療で済む可能性があり、これは患者様の不安を軽減する効果も期待できます。
「心配いらない血便はない」というメッセージは、患者様の自己判断を決定的に防ぐための強力な結論です。いかなる血便も体の異常サインであり、専門家の評価が不可欠であるという認識を持つことが、患者様の健康を守る上で極めて重要です。この認識を持つことで、受診が「推奨」ではなく「必須」であるかのような印象を与え、最終的な医療機関への誘導に繋がります。
くりた内科・内視鏡クリニックでの血便検査と診断
くりた内科・内視鏡クリニックでは、血便の原因を正確に特定し、患者様一人ひとりに最適な治療へと繋げるために、専門的な検査と手厚いサポートを提供しています。
当院での検査体制
血便の原因特定において最も重要な検査の一つが大腸カメラ(大腸内視鏡検査)です。当院では、肛門から内視鏡を挿入し、直腸から盲腸までの大腸全体を詳細に観察します。これにより、大腸がんやポリープ、炎症性腸疾患、憩室出血など、様々な病変を直接確認することができます。検査中にポリープが見つかった場合は、必要に応じてその場で組織採取(生検)やポリープ切除を行うことが可能です。特に40歳以上の方、健康診断で便潜血検査が陽性だった方、血縁者に大腸がんの既往がある方には、一度大腸カメラ検査を受けることを強く推奨しています。
黒色便(タール便)など、上部消化管からの出血が疑われる場合には、胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)を実施し、食道、胃、十二指腸を観察します。
また、肉眼では見えない微量の出血を検出するスクリーニング検査として便潜血検査も行っています。便潜血検査で陽性反応が出た場合には、精密検査として大腸カメラが強く推奨されます。さらに、血液検査によって貧血の度合いや脱水の有無などを評価し、全身状態を把握します。必要に応じて、造影CT検査などで出血部位を特定することもあります。
苦痛の少ない内視鏡検査への配慮
内視鏡検査に対して「痛い」「つらい」「恥ずかしい」といったイメージをお持ちの方も少なくありません。当院では、患者様が安心して検査を受けられるよう、様々な配慮を行っています。
鎮静剤の使用:多くの患者様が眠っている間に検査が終了し、検査中の苦痛を最小限に抑えることができます。これにより、検査に対する心理的なハードルを下げ、より多くの方に安心して検査を受けていただけるよう努めています。
軸保持短縮法:経験豊富な消化器内視鏡専門医が、内視鏡が腸管を圧迫するのを最小限に抑える挿入法を用いることで、丁寧で苦痛の少ない検査を提供します。
炭酸ガス使用:体に吸収されやすい特殊な炭酸ガスを使用することで、検査後のお腹の張りを軽減し、患者様の不快感を和らげます。
最新の内視鏡システム:大学病院で使用されているような高精度の内視鏡機器を導入し、微細な病変も早期に発見できるよう努めています。高精度の機器は、診断の正確性を高め、早期治療への道を拓きます。
リカバリースペース完備:検査後は麻酔薬が体から抜けるまで、ゆったりと休めるリカバリースペースをご用意しています。
土日も検査可能:平日お忙しい方でも受診しやすいよう、土曜日、日曜日も検査が可能です 5。これにより、仕事や家事の都合で受診をためらっていた方も、ご自身のタイミングで検査を受けやすくなります。
院内での下剤服用環境:ご自宅での下剤服用に不安がある方のために、院内で安心して下剤を服用できる環境も整えています。
専門医による診断と治療、早期発見・早期治療へのコミットメント
当院では、消化器内視鏡専門医が検査から診断、治療まで一貫して担当します。血便の原因が痔のような良性疾患であっても、大腸がんなどの重篤な病気であっても、正確な診断に基づき、患者様一人ひとりに最適な治療方針を提案します。
特に大腸ポリープが見つかった場合は、その場で切除することで大腸がんの予防に繋げます。早期発見・早期治療は、病気の根治可能性を大きく高め、患者様のその後の生活の質(QOL)を守る上で非常に重要です。当院は、患者様が内視鏡検査に対して抱く「痛い」「つらい」という心理的障壁を積極的に取り除くことで、受診へのハードルを下げ、早期発見・早期治療の機会を増やしたいと考えています。
以下の表は、くりた内科・内視鏡クリニックで可能な検査と期待できることをまとめたものです。
検査の種類 | 検査でわかること/期待できること | 当院の配慮・特徴 |
大腸カメラ(大腸内視鏡検査) | 出血源の特定、大腸がん・ポリープの発見・切除、炎症性腸疾患などの診断 | 鎮静剤使用、軸保持短縮法、炭酸ガス使用、最新システム、リカバリースペース、土日検査、院内下剤服用環境 |
胃カメラ(上部消化管内視鏡検査) | 胃・十二指腸潰瘍、胃がん、食道疾患など上部消化管からの出血源の特定 | 鎮静剤使用、最新システム、リカバリースペース、土日検査 |
便潜血検査 | 肉眼では見えない微量の出血の検出(スクリーニング) | 簡便な検査、陽性の場合の精密検査(大腸カメラ)への誘導 |
血液検査 | 貧血の度合い、脱水の有無など全身状態の評価 | 出血による影響の把握 |
その他(必要に応じて) | 出血部位の特定(造影CTなど) | 精密な診断のための補助検査 |
この表は、当院が提供するサービスとそのメリットを一覧で示すことで、患者様が当院を受診する具体的な理由を理解しやすくなるよう作成されています。特に「苦痛の少ない検査」という点を強調し、患者様の不安を払拭することを目指しています。
血便を見つけたら、まずはご相談ください
ここまで解説してきたように、血便は痔のような比較的軽度な原因から、大腸がんや炎症性腸疾患といった重篤な病気まで、様々な可能性を秘めている症状です。重要なのは、「心配いらない血便はない」という認識を持つことです。血便が出た時点で、何らかの異常が体内で起こっているサインであり、決して軽視してはならない症状です。
たとえ一度だけの出血であっても、痛みがなくても、「痔だから大丈夫」と自己判断で様子を見るのは非常に危険です。自己判断が、早期発見・早期治療の機会を奪い、病状を進行させてしまう可能性があります。
大切なのは、不安を抱え込まず、早めに専門医の診察を受けることです。くりた内科・内視鏡クリニックでは、患者様の不安に寄り添い、丁寧な問診と、苦痛に配慮した内視鏡検査を通じて、血便の原因を正確に診断します。当院の専門医は、患者様が検査に対して抱く「痛い」「つらい」といった心理的・時間的障壁を乗り越えられるよう、鎮静剤の使用や土日検査対応など、様々な配慮を行っています。
早期発見は、早期治療、そして何よりも皆様の健康と安心につながります。少しでも気になる症状があれば、お一人で悩まず、まずはくりた内科・内視鏡クリニックにご相談ください。お電話でのご予約はもちろん、オンラインでのご予約も可能です。皆様の健康を守るために、スタッフ一同、誠心誠意サポートさせていただきます。