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お知らせ・院長ブログ

「だるい、疲れやすい…」そのサイン、見逃していませんか?~ストレスと胃腸の不調、心身のつながりから紐解く~

  • 執筆者の写真: くりた内科・内視鏡クリニック
    くりた内科・内視鏡クリニック
  • 6月16日
  • 読了時間: 20分

更新日:6月24日


はじめに:日常の不調、それは体からの大切なメッセージ

現代社会に生きる私たちは、「だるさ」「疲れやすさ」「胃腸の不調」といった日常的な悩みを抱えがちです。これらの症状は、単なる一時的な疲労として片付けられがちですが、実は心と体の密接なつながり、そして時には隠れた病気のサインである可能性があります。

本稿では、これらの不調がどこから来るのか、そしてどのように向き合えば良いのかを、医学的な視点から分かりやすく解説します。特に、心と体がどのように影響し合っているのか(心身相関)に焦点を当て、具体的な解決策を提示します。くりた内科・内視鏡クリニックは、皆様の「かかりつけ医」として、こうした日常の不調に寄り添い、適切な診断と治療、そして心身両面からのサポートを通じて、皆様の健康な毎日を支えることを目指しています。


I. 「だるい、疲れやすい」の正体:見過ごされがちな体からのサイン

1. 一時的な疲労と慢性的な疲労の違い

私たちの体が感じる「だるさ」や「疲れやすさ」には、大きく分けて二つの種類があります。一つは、休息を取ることで改善が見込まれる「一時的な疲労」であり、もう一つは、長期間にわたり症状が続き、背景に病気が隠れている可能性のある「慢性的な疲労」です。


一時的な疲労の一般的な原因としては、睡眠不足、栄養不足、運動不足、精神的ストレスなどが挙げられます。十分な睡眠が取れないと、身体の回復が妨げられ、脳と体の機能が低下し、常に疲労感を感じることがあります。特にストレスや不安が影響する場合も多いです。栄養が偏った食事や特定の栄養素(特に鉄分やビタミンB群)の不足は、エネルギー不足を引き起こし、だるさや疲労感を招きます。バランスの取れた食事を心掛けることが大切です。また、運動不足は筋力の低下や血行不良を招き、結果として体がだるくなる原因となります。定期的な運動は体力を向上させ、エネルギーの供給を促進し、疲れにくい体作りにつながります。仕事や人間関係でのプレッシャーが続くと、心身ともに疲労感を強く感じ、休息を求めるサインとなります。ストレス管理やリラクゼーション法を取り入れることが症状の軽減につながります。


一方で、「体がだるい」「疲れやすい」状態が数週間から6ヶ月以上続き、休んでも改善しない場合は、単なる疲労ではなく、何らかの病気が隠れている可能性があります。日常生活が難しいほどの強い症状や、息苦しさ、発熱、体重減少、気分の落ち込み、眠れないといった症状を伴う場合は、早急な医療機関の受診が推奨されます。


2. 隠れた病気の可能性

疲労やだるさは、以下のような様々な病気のサインであることがあります。


  • 貧血:特に女性に多く見られ、血液中の酸素運搬能力が低下することで、全身がだるくなります。ゆっくり進行するため、自覚症状がない場合もあります。

  • 内分泌(ホルモン)の異常:特に甲状腺機能に注意が必要です。甲状腺ホルモンはエネルギー代謝を調整する重要な役割を担っており、甲状腺機能低下症(新陳代謝の低下による強い倦怠感、むくみ、寒がり)や甲状腺機能亢進症(バセドウ病)のどちらも倦怠感の原因となります。糖尿病も悪化すると倦怠感の原因になることがあります。

  • 心肺機能の低下:心不全(心臓のポンプ機能低下により血流が悪くなり、全身のだるさを感じる)、不整脈(心臓のリズムが乱れ、息切れ・動悸・極度の疲労を伴う)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)など、肺や心臓の病気も倦怠感の原因となります。これらは体に十分な酸素を供給できず、全身がエネルギー不足に陥るためです。

  • 電解質(ミネラル)の異常:腎臓病や特定の薬の影響で電解質異常が生じると、倦怠感の原因となることがあります。

  • 自律神経失調症:ストレスや生活リズムの乱れにより、自律神経のバランスが崩れると、慢性的な疲れやめまい、多岐にわたる身体症状が現れることがあります。

  • 精神疾患:うつ病、不眠症、適応障害、躁うつ病などは、強い倦怠感や気分の落ち込み、不眠と深く関連しており、必要に応じて精神科・心療内科の受診が推奨されます。

  • 慢性疲労症候群(CFS):強い倦怠感が長期間続き、日常生活に支障をきたす原因不明の病気です。

  • 感染症:伝染性単核球症、ウイルス性肝炎、新型コロナウイルス感染症など、一部の感染症は回復後も長期間倦怠感を引き起こすことがあります。これは免疫システムが長期間疲弊することが一因と考えられています。

  • 薬の副作用:服用している薬によっては、副作用として疲労感を引き起こすことがあります。


倦怠感の原因は、睡眠不足や栄養不足、運動不足といった生活習慣要因だけでなく、貧血、甲状腺機能異常、糖尿病、心疾患、精神疾患、感染症、薬剤の副作用など、非常に多岐にわたります。この多様性は、単一の検査や問診だけでは原因特定が困難であることを示唆します。したがって、患者の訴えを総合的に捉え、複数の可能性を考慮した上で、適切な検査を組み合わせる「総合的な診断アプローチ」が不可欠となります。倦怠感は、身体的要因(例:貧血による酸素運搬能力低下)と精神的要因(例:ストレスによるホルモンバランスの乱れ)が複雑に絡み合って生じることが多いです。特に、精神的ストレスが身体症状として現れる「心身症」の側面も持つため、単に身体的な異常がないからといって「異常なし」と結論づけるのではなく、心の問題にも目を向ける必要があります。倦怠感の診断は、単なる症状の治療ではなく、患者の全体的な生活の質(QOL)向上に直結します。原因が多岐にわたるため、患者が「どこを受診すればいいか分からない」と迷う傾向があります。ここで「かかりつけ医」が、初期の相談窓口として、適切な専門科への橋渡し役となる重要性が浮上します。


表1:「だるい・疲れやすい」症状と隠れた病気の可能性

症状のタイプ

疑われる病気

受診の目安

全身のだるさ、息切れ、動悸、めまい、むくみ

貧血、心不全、不整脈、低血圧、甲状腺機能低下症

6ヶ月以上続く、休んでも改善しない、日常生活に支障、発熱や体重減少を伴う、気分の落ち込みが続く、眠れない

強い倦怠感、むくみ、寒がり、体重増減

甲状腺機能低下症

症状が持続する、特に体重や体温の変化を伴う場合

慢性的な疲れ、めまい、多岐にわたる身体症状

自律神経失調症

ストレスや生活リズムの乱れが原因と考えられるが、改善が見られない場合

気分の落ち込み、不眠、意欲低下、集中力低下

うつ病、不眠症、適応障害、躁うつ病

精神的な症状が強く、日常生活に支障をきたしている場合、または身体症状が精神的なものと関連している疑いがある場合

原因不明の強い倦怠感が長期間続く

慢性疲労症候群

検査で異常が見つからないにも関わらず、強い疲労感が6ヶ月以上続く場合


3. くりた内科・内視鏡クリニックでの検査と診断

くりた内科・内視鏡クリニックでは、患者さんの「だるさ」や「疲れやすさ」の訴えに対し、単なる疲労として片付けず、その背景にある原因を多角的に探ります。まずは丁寧な問診で生活習慣や既往歴、現在の症状を詳しく伺います。


主要な検査として、血液検査を実施し、貧血の有無、甲状腺機能、肝機能、腎機能、血糖値、電解質、炎症反応など、幅広い項目を評価し、全身の機能低下や隠れた病気の兆候がないかを確認します。動悸や息切れを伴う場合は、心電図や心エコーを用いて、不整脈や心臓のポンプ機能の異常がないかを確認します。さらに、睡眠時無呼吸症候群の検査や、自律神経の評価など、症状に応じて精密検査を検討します。


くりた内科・内視鏡クリニックが「総合的な視点での診断アプローチ」を掲げ、これらの検査を行うことは、まさに「かかりつけ医」が持つべき「包括的な診療情報の把握」と「幅広い疾患への対応」能力を示しています。これにより、患者は複数の医療機関を巡る手間を省き、一貫した医療を受けることができます。かかりつけ医は、患者の病歴、生活背景、家族の既往歴などを一元的に管理することで、診断や治療の際に役立ちます。これは、倦怠感のように原因が多岐にわたる症状において、特に有効に機能します。継続的な健康管理を通じて、病気の予防や早期発見にもつながります。若年層が「かかりつけ医」を持たない理由として「必要性を感じない」「どこで探せばよいか分からない」といった点が挙げられますが、クリニックが「だるさ・疲れやすさ」という日常的な悩みを入り口に、その「かかりつけ医」としての包括的な役割をアピールすることは、新規患者層(特に若年層)の受診を促す上で非常に効果的です。



II. ストレスと胃腸の不調:脳腸相関が鍵を握る

1. 「脳腸相関」とは?心と腸の密接な関係

私たちの脳と腸は、互いに密接に影響し合う関係にあり、これを「脳腸相関」と呼びます。自律神経系やホルモン、神経伝達物質(特にセロトニン)などを介して情報が伝達され、心と体の状態が互いに反映されます。


脳から腸への影響として、ストレスや不安を感じると、脳からの指令で自律神経(特に交感神経)が乱れ、腸の動きが抑制されたり、過剰になったりすることで、腹痛や便意を催すことがあります。一方、腸から脳への影響も大きく、胃腸の調子が悪いと、腸内で生成されるセロトニン(気分や感情の調整に関わる神経伝達物質)の不足が生じ、不安感や抑うつ、睡眠障害など気分の変化を引き起こすことが知られています。このため、腸は「第二の脳」とも呼ばれます。


腸内細菌のバランス(腸内フローラ)の悪化も、腸管の炎症を誘発し、自律神経やホルモンを介して脳機能に影響を与え、消化器症状やメンタルヘルスに悪影響を及ぼすことが示されています。高脂肪食や高糖質食、慢性的なストレス、抗生物質の使用などが腸内環境を乱す要因となります。


2. ストレスが引き起こす胃腸のトラブル

精神的なストレスは、胃腸の機能に直接的・間接的に影響を与え、様々な消化器症状を引き起こします。

機能性消化管疾患(FGID)は、内視鏡検査などで明らかな器質的異常が見つからないにもかかわらず、腹痛や胃の不快感、便通異常などの消化器症状が慢性的に続く病気の総称です。精神的なストレスが関連していることも多く、生活の質(QOL)に大きく影響を与えます。

  • 過敏性腸症候群(IBS) 日常的に下痢や便秘を繰り返したり、腹痛を伴う便通異常が続く病気です。脳が感じたストレスが腸に影響を与える典型例で、日本人のおよそ10人に1人が罹患していると言われています。症状としては、腹痛や不快感が排便後に改善する、お腹の張り、便の回数や形状の変化などが挙げられます。夜間には症状が出にくいのが特徴です。原因は、腸の運動異常(過活動・不活動)、内臓の過敏性、ストレスと自律神経の乱れ、腸内細菌の異常、過去の感染性腸炎、食生活などが挙げられます。

  • 機能性ディスペプシア(FD) 胃もたれや早期満腹感、みぞおちの痛みや灼熱感など、不快な胃の症状が慢性的に続くにもかかわらず、胃カメラで潰瘍やがんなどが見つからない病気です。症状は、食後の胃もたれ、少量で満腹になる早期満腹感、みぞおちの痛みや灼熱感、食欲不振、げっぷ、吐き気などです。原因は、胃の運動異常(胃排出遅延、胃の拡張障害)、胃の知覚過敏、ストレスと自律神経の乱れ、ピロリ菌感染、胃酸分泌異常、食生活などが挙げられます。

    その他、ストレスは、胃炎や逆流性食道炎などの器質的な疾患の悪化要因となることもあります。代表的な症状は胃もたれや胸焼け、みぞおちの痛みなどです。


表2:ストレス関連の胃腸疾患とその特徴

疾患名

主な症状

主な原因

診断方法

治療法

過敏性腸症候群(IBS)

腹痛、下痢、便秘、お腹の張り(排便後に改善、夜間には症状が出にくい)

脳腸相関、自律神経の乱れ、腸の運動異常、内臓知覚過敏、腸内細菌の異常、食生活

除外診断(大腸内視鏡検査、便検査、血液検査、腹部超音波検査、呼気テスト)

生活習慣改善(食事療法、ストレス管理)、薬物療法(腸管運動機能改善薬、精神安定剤)、心理療法

機能性ディスペプシア(FD)

胃もたれ、早期満腹感、みぞおちの痛みや灼熱感、食欲不振、げっぷ、吐き気

脳腸相関、自律神経の乱れ、胃の運動異常、胃の知覚過敏、ピロリ菌感染、胃酸分泌異常、食生活

除外診断(胃内視鏡検査、ピロリ菌検査、腹部超音波検査、胃排出シンチグラフィ、pHモニタリング)

生活習慣改善(食事療法、ストレス管理)、薬物療法(胃酸分泌抑制薬、胃管運動機能改善薬)、心理療法

3. くりた内科・内視鏡クリニックでの胃腸の専門的アプローチ

胃腸の不調は、機能性疾患だけでなく、潰瘍やがんなどの器質的疾患が隠れている可能性もあります。そのため、正確な診断のためには内視鏡検査が非常に重要です。


くりた内科・内視鏡クリニックでは、患者さんが安心して検査を受けられるよう、苦痛の少ない内視鏡検査に力を入れています。鎮静剤の使用や、経鼻内視鏡の選択肢など、患者さんの負担を軽減するための工夫を凝らしています。胃腸の不調があるにも関わらず、多くの人が内視鏡検査を躊躇する理由として「苦痛」への懸念が大きいという一般的な患者心理があります。しかし、機能性消化管疾患の診断には器質的疾患の除外が必要であり、内視鏡検査は不可欠です。当クリニックが「苦痛の少ない内視鏡検査」を強調している点は、この患者の障壁を直接的に解消し、受診を促す強力な要素となります。患者の「苦痛」への不安が解消されることで、早期の正確な診断につながり、結果として病気の早期発見・早期治療(器質的疾患の場合)や、機能性疾患の適切な管理(QOL向上)に結びつきます。これは、集患だけでなく、患者の健康アウトカム向上にも寄与します。内視鏡検査への心理的ハードルを下げることは、消化器疾患全体の早期発見・早期治療率向上に貢献します。特に、症状がストレス関連と自己判断しがちな患者に対し、まずは器質的疾患を除外することの重要性を啓発する役割も果たします。


機能性ディスペプシアの原因の一つとしてピロリ菌感染が挙げられます。当院では、ピロリ菌検査を行い、陽性の場合は除菌治療を提案します。診断結果に基づき、薬物療法だけでなく、食生活やストレス管理に関する具体的な生活指導も行い、症状の根本的な改善を目指します。


くりた内科・内視鏡クリニックが内科と消化器内科の専門性を持ち、特に内視鏡検査に強みがある一方で、「かかりつけ医」としての役割も果たすと謳っていることは、患者が「専門的な検査が必要な場合はどこに行けばいいか」と迷うことなく、身近なクリニックで専門性の高い診断と治療を受けられるという大きなメリットを提供します。かかりつけ医は、必要に応じて専門医や専門医療機関を紹介する役割を持ちますが、当クリニックのようにクリニック自体が内視鏡検査の専門性を持つことで、患者は「紹介状なしで大病院を受診する自己負担金」を避けつつ、迅速に検査を受けられます。これは、患者の利便性と経済的負担軽減につながります。地域の医療機関が連携し、それぞれの専門性を活かす「機能分化」が進む中で、くりた内科・内視鏡クリニックのようなクリニックが一次医療(かかりつけ医)と専門医療(内視鏡)の両方を高いレベルで提供することは、地域医療システム全体の効率化と質の向上に貢献します。



III. 心身のつながりを意識した具体的な解決策

1. 日常でできるセルフケア

心身の不調は、日々の生活習慣と密接に関わっています。まずは、ご自身の生活を見直すことから始めてみましょう。


食事の見直し

  • 炭水化物に偏らず、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルをバランス良く摂取することが、疲労回復と内臓機能のサポートに不可欠です。特にビタミンB群、鉄分、タンパク質などを積極的に摂り入れましょう。

  • 腸内環境を整える食生活として、発酵食品や食物繊維を意識的に摂り、高脂肪食や高糖質食、アルコール、カフェイン、刺激物の過剰摂取は控えましょう。これらは腸内細菌のバランスを崩し、ストレス応答に悪影響を与える可能性があります。

  • 毎日決まった時間に食事を摂り、よく噛んで腹八分目を心がけることで、内臓への負担を軽減できます。


質の良い睡眠

  • 毎日同じ時間に寝起きすることで体内時計が整い、自律神経のバランスが保たれます。寝る前のブルーライトを避ける(スマートフォンやパソコンの使用を控える)、適切な照明、温度、湿度を保つことで、質の高い睡眠を促します。個々のニーズは異なりますが、一般的に6〜8時間の睡眠が推奨されます。朝、すっきりと目覚められる睡眠時間を確保しましょう。


適度な運動

  • 疲れている時こそ、軽い運動を取り入れる「アクティブレスト」が効果的です。血流を良くし、内臓の機能を活発に保ち、疲労物質の排出を促します。ウォーキング、軽いジョギング、ヨガ、ストレッチなど、無理なく継続できる有酸素運動がおすすめです。特に腹筋を使う運動は腸の働きを促進します。就寝直前の激しい運動は避け、就寝の3時間前までに終えるようにしましょう。


ストレス管理

  • 深呼吸、温かいお風呂にゆっくり浸かる(38-40℃で10分程度)、好きな音楽を聴く、アロマテラピーなど、意識的にリラックスする時間を作りましょう。特定の香り(ラベンダーなど)は自律神経のバランスを整える効果が示唆されています。興味のあることや好きなことに没頭する時間を持つことは、ストレスを軽減し、自律神経のバランスを安定させる可能性があります。朝日を浴びることで体内時計がリセットされ、1日のリズムが整い、自律神経もスムーズに切り替わります。


水分補給の重要性

  • 十分な水分補給は、内臓疲労の予防や血流改善にもつながります。



2. 専門家との連携による総合的なケア

セルフケアで改善しない場合や、症状が続く場合は、専門家のサポートが不可欠です。疲労や胃腸の不調は、一時的な生活習慣の乱れから来るものと、深刻な病気が隠れているものがあるという二面性を持っています。セルフケアは軽度な不調には有効ですが、症状が長引く、悪化する、あるいは特定の警告症状(息切れ、体重減少、気分の落ち込みなど)を伴う場合は、自己判断せず医療機関を受診すべきであるという明確なメッセージを伝える必要があります。自己判断で「疲れているだけ」と捉え、受診を遅らせることで、病気の早期発見・早期治療の機会を逃すリスクがあります。特に生活習慣病や精神疾患は、初期には自覚症状が少ないことがあり、放置すると重症化する可能性があります。クリニックがこの「見過ごされがちなサイン」に警鐘を鳴らすことで、予防医療の重要性を啓発できます。これは患者の医療リテラシーの向上  にもつながり、患者が自身の症状を正しく評価し、適切な医療判断を下せるようになることで、不必要な受診を避けつつ、本当に必要な医療にアクセスできるようになります。


倦怠感や胃腸の不調が精神的なストレスと深く関連している場合、必要に応じて心療内科や精神科との連携を検討します。くりた内科・内視鏡クリニックでは、心身両面からのアプローチを重視し、適切な医療機関への紹介も行います。倦怠感や胃腸の不調は、精神的ストレスが身体症状として現れる「心身症」の典型例です。そのため、身体的な治療だけでなく、ストレスマネジメントや心理的サポートが症状改善に不可欠となります。クリニックが専門医との連携を明示することで、患者は「どこまで診てもらえるのか」という不安を解消し、安心して受診できます。現代社会においてメンタルヘルスの問題が増加している中で、内科クリニックが心身のつながりを意識した総合的なアプローチを提供することは、患者のニーズに応えるだけでなく、クリニックの信頼性と専門性を高めます。


当院は、内科・消化器内科の専門知識に加え、患者さんの生活背景や精神的な側面にも配慮した総合的な診療を心がけています。必要に応じて、生活習慣の改善指導から、薬物療法、そして専門医への紹介まで、患者さん一人ひとりに合わせた最適な治療計画を提案します。



IV. くりた内科・内視鏡クリニックを「かかりつけ医」に:安心と健康への第一歩

1. 「かかりつけ医」の役割とメリット

厚生労働省や日本医師会が推進する「かかりつけ医」とは、「健康に関することを何でも相談でき、必要な時は専門の医師・医療機関を紹介してくれる、身近で頼りになる医師」のことです。

かかりつけ医を持つことには、以下のような多くのメリットがあります。


表3:かかりつけ医を持つメリット

メリットの項目

具体的な内容

健康の総合窓口としての機能

些細な体調変化や健康上の不安でも気軽に相談でき、どこを受診すべきか迷うストレスを軽減します。

病歴や生活背景を把握した継続的な健康管理

日頃の健康状態や病歴、薬のアレルギー、生活環境、家族の既往歴などを医師が把握しているため、より適切で一貫した診断や治療、アドバイスを受けられます。定期的な受診により、病気の予防や早期発見、早期治療につながります。

適切な専門医・医療機関への紹介

高度な検査や専門的な治療、入院が必要な場合でも、適切な専門医や専門医療機関へスムーズに紹介してもらえます。患者は自分で病院を探す手間や、紹介状なしで大病院を受診する際の追加負担を避けることができます。

予防医療と生活習慣指導

食事や運動、睡眠など、日常の健康管理に関する具体的なアドバイスを受けられ、新たな病気の予防や生活習慣病の悪化防止につながります。

家族全体の健康相談

家族の体質や持病も把握してもらえるため、家族単位での健康管理の相談も可能です。

緊急時の安心感

体調が急変した際に、日頃から自身の状態を理解している医師がいることは大きな安心につながります。

若年層は「あまり病気にかからないので必要ない」「かかりつけ医が何か理解していない」といった理由でかかりつけ医を持たない傾向があります。しかし、彼らもストレスや生活習慣病の初期兆候、メンタルヘルスの問題  に直面しています。クリニックが「だるさ・疲れやすさ」「ストレスと胃腸」という日常的な悩みを入り口に、かかりつけ医の重要性を啓発し、気軽に相談できる場所であることをアピールすることは、この層の受診行動変容を促します。若年層の健康リテラシー向上  は、長期的な健康維持に不可欠であり、かかりつけ医はその重要な担い手となります。クリニックが「健康に関することを何でも相談できる」というメッセージを強く打ち出すことで、若年層が抱える「どこに相談していいか分からない」という課題を解決できます。若年層が早期からかかりつけ医を持つことで、生活習慣病の予防や早期発見、精神疾患の重症化予防につながり、将来的な医療費の抑制や国民全体の健康寿命延伸に貢献します。クリニックは単なる治療機関ではなく、地域の予防医療・健康増進の拠点としての役割を担うことになります。


2. くりた内科・内視鏡クリニックが選ばれる理由

くりた内科・内視鏡クリニックは、皆様の「かかりつけ医」として、以下の強みを持っています。

内科・消化器内科の専門性 倦怠感や胃腸の不調といった幅広い内科疾患から、専門的な内視鏡検査を要する消化器疾患まで、高い専門性を持って対応します。

苦痛の少ない内視鏡検査へのこだわり 患者さんの負担を最小限に抑えた胃カメラ・大腸カメラを提供し、早期発見・早期治療に貢献します。

患者様一人ひとりに寄り添う丁寧な診療 症状だけでなく、患者さんの生活背景や心の状態にも配慮し、時間をかけて丁寧に診察を行います。気軽に何でも相談できる雰囲気づくりを大切にしています。 「患者さんのお話をしっかり聞いてくれて、気軽に相談できる」「分かりやすく、納得がいく説明をしてくれる」といった点は、かかりつけ医を選ぶ上で最も大切な「信頼関係」の基盤となります。当クリニックがこれらの要素を強調することは、患者が安心して長期的に通院できるクリニックであるという印象を与えます。医師と患者間の良好なコミュニケーションは、患者が症状を正確に伝え、治療方針を理解し、治療効果を高める上で不可欠です。特に心身の不調は、患者の主観的な訴えが多いため、医師が傾聴し、共感する姿勢がより重要となります。医療機関が患者のニーズに応え、患者満足度を高めることは、口コミや評判を通じて新たな患者の獲得につながります。これは、持続可能なクリニック経営の観点からも重要です。

地域医療連携への積極的な取り組み 必要に応じて、地域の専門病院や総合病院との連携を密に行い、患者さんに最適な医療を提供します。内視鏡検査後の結果説明をかかりつけ医で行う連携体制も可能です。

些細なことでも気軽に相談できる雰囲気 「病気ではないかもしれない」とためらうような些細な不調でも、安心してご相談いただける環境です。健康診断の結果相談や予防接種、ワクチン接種に関する相談  など、幅広いニーズに対応します。



おわりに:あなたの健康を、私たちと一緒に守りましょう

「だるい」「疲れやすい」「胃腸の調子が悪い」といった不調は、決して一人で抱え込む必要はありません。それは、あなたの心や体が発している大切なサインです。

くりた内科・内視鏡クリニックは、内科・消化器内科の専門医として、そして皆様の身近な「かかりつけ医」として、これらの悩みに真摯に向き合い、適切な診断と治療、そして心身両面からのサポートを提供いたします。

苦痛の少ない内視鏡検査や、丁寧な生活指導を通じて、皆様が安心して健康な毎日を送れるよう、全力でサポートすることをお約束します。

どんな些細なことでも構いません。どうぞお気軽にご相談ください。

オンライン予約も可能です。


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