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お知らせ・院長ブログ


メタボリックシンドロームの科学 なぜ「太っている」と病気になるのか? 体内で—くすぶる「静かなる火災」の正体と最新の治療戦略
【提言】メタボリックシンドロームの本質:体内でくすぶる「静かなる火災」に気づいていますか? 現代社会において、「太っている」という状態は、しばしば個人の食習慣や運動習慣といった「自己管理」の問題として語られがちです。しかし、医学的な見地から見ると、肥満の要因は公共交通機関の発達による運動量の減少、食品加工技術の向上、ネット社会の発達、さらには生まれ持った遺伝因子など、社会や環境による複雑な要因が絡み合った結果であり、これを個人の「自己責任」として捉えることは、科学的な事実からかけ離れた偏見(スティグマ)であると考えられています。 特に重要なのは、過剰なエネルギー摂取と運動不足が引き起こす内臓脂肪の蓄積が、単なる体型の変化に留まらず、全身の代謝機能を蝕む**「病気」の本質であるという点です。メタボリックシンドローム(MetS)とは、体内で自覚なく進行する「静かなる慢性炎症」**であり、これが心臓病、脳卒中、腎臓病、認知症、さらには一部の癌にまで繋がる多臓器不全の源流となることが、最新の研究で明らかになっています。 当院は、内科専門医としてMetS.
11月6日


「腸活」のススメ:美肌・免疫・長寿を叶えるためのエビデンス—自己流の限界を超える、くりた内科のオーダーメイド腸活プログラム —
現代人の抱える「隠れた不調」と腸活の定義 現代を蝕む「腸活迷子」と「隠れ不調」 近年、「腸活」という言葉は広く知られるようになりましたが、情報が溢れる中で「腸活迷子」となってしまい、何が本当に自分に合っているのか、正しい方法は何なのか、見失っている方が少なくありません。 特に現代社会のストレスや不規則な生活は、体の不調を引き起こしやすくします。興味深い調査結果として、夏から秋にかけての寒暖差の繰り返しに体が対応できず、自律神経が乱れて体調を崩す「秋バテ」について、8 割以上の生活者がその症状を自覚せずに体調を崩している「隠れ秋バテ」の可能性があることが示されています。倦怠感、疲れが取れない、やる気が出ないといった具体的な症状は、実は腸の健康状態が悲鳴を上げているサインかもしれません。 多くの人々は、これらの不調の予防や対策として腸内環境を整える「腸活」が有効であることをまだ十分に認識していません。生活者が体調管理で行っている対策で最も多かったのは「特に行っていなかった」という回答であり、日常的な体調管理ができていない現状が浮き彫りになっています。
11月5日


「食欲がない」を放置していませんか?消化器専門医が紐解く、食欲不振の意外な原因と危険なサイン
食欲不振(Anorexia)は、単なる「なんとなく食べたくない」という一時的な感覚で片付けられがちですが、身体の恒常性(ホメオスタシス)が破綻し始めていることを示す重要な警告サインです。食欲の低下は、必要なエネルギーや栄養素の摂取不足を招き、体力や免疫力の低下、さらには既存の病状の悪化につながるリスクを内包しています。 特に、食欲不振が長期にわたって続いたり、体重減少などの他の症状を伴ったりする場合、その背景には治療が必要な重篤な疾患が隠れている可能性があります。このため、専門家による早期の診断と適切な介入が極めて重要となります。 くりた内科・内視鏡クリニックでは、食欲不振を訴える患者様に対し、消化器系の病気はもちろん、全身性の内科疾患まで広範な視点から精密な診断を行い、その背景にある重篤な疾患を見逃さないための高度な専門知識と内視鏡技術を有しています。本記事では、食欲不振の多様な原因を専門的に解説し、特に消化器系の疾患が隠れていないか確認する重要性を詳しくお伝えします。 お腹は空くが食欲がない食欲不振:空腹感と食欲の科学 「お腹は空くのに、目の
11月4日


健診の「要精密検査」を放置していませんか?:胃透視検査で異常を指摘された方へ、胃カメラ検査を専門医が強く推奨する理由
結果を受け取った方へ、専門医からのメッセージ 健康診断で「要精密検査」の結果を受け取った方、胃透視(バリウム検査)で異常を指摘された方へ 健康診断の結果に「要精密検査」や「異常あり」の文字を見つけ、大きな不安を感じてこのページを開かれたことと思います。まず、心よりお見舞い申し上げます。しかし、この異常の指摘は、決して悲観すべきものではありません。これは、病気を**早期発見するための「最大のチャンス」**を掴んだことを意味します。この重要な機会を逃さず、迅速かつ正確な次のステップを踏むことが、皆様の未来の健康を守る鍵となります。 「再検査」と「精密検査」は何が違うのか?不安を解消する判定の定義 健康診断の結果で「再検査」または「精密検査」の指示を受けた際、両者の違いを明確に理解していない方が多くいらっしゃいます。医学的な判定基準において、これら二つの指示には明確な緊急性と必要性の違いが存在します。 厚生労働省の定める健康診断の判定区分において、「再検査(C:要経過観察)」は、異常所見が見られるものの、一定期間後に再度同じ検査を推奨する段階や、検査手
11月3日


大腸カメラ検査の事前準備について:食事から腸管洗浄剤まで
なぜ「事前準備」があなたの命を守る鍵なのか 大腸カメラ(大腸内視鏡検査) は、大腸がんやポリープを早期に発見し、治療を行う上で最も確実な医療手段です。しかし、この検査の成功は、医師の技術や内視鏡機器の性能にのみ依存しているわけではありません。実は、検査を受ける方ご自身が行う「事前準備」、特に大腸をいかにきれいに洗浄できるか、という点にその成否が大きく左右されます。 準備の重要性:診断の精度は準備に依存する 大腸内視鏡検査 の目的は、大腸粘膜全体を詳細に観察し、微細な病変やポリープを見逃さないことです。もし腸管内に食物残渣や粘液が残っていた場合、医師はその残渣の下にある病変を視認することができません。特に、平坦で早期の病変や、悪性化のリスクが高い小型のポリープは、わずかな残渣の陰に隠れてしまうと発見が極めて困難になります。 準備が不十分だと、発見率が低下するだけでなく、検査時間が長引いたり、最悪の場合、正確な診断ができないために後日再検査が必要になったりするリスクも生じます。あなたの健康と時間を守るためにも、「完璧な準備」を目指すことが、質の高い医
10月30日
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