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お知らせ・院長ブログ


消化に良い食事とは?胃腸にやさしい食事ガイド
はじめに—消化器の健康と食事の深い関係 現代社会において、多くの人々が胃もたれ、胸やけ、便通異常といった消化器の不調に悩まされています。これらの症状は、単なる一過性のものと捉えられがちですが、食生活の欧米化やストレスの多い生活習慣と密接に関連しており、身体からの重要なサインであると考えられます。消化器の不調を放置することは、日々の生活の質の低下を招くだけでなく、潜在的な疾患を見逃すリスクにもつながります。 本稿では、これらの不調を改善し、健やかな消化器を育むための「消化にやさしい食事」について、医学的・科学的な観点から深く掘り下げて解説します。一般的に知られる「消化にやさしい食事」は、単に柔らかいというだけでなく、胃と腸という消化器の各部位が持つ異なる機能に配慮した、より戦略的な食事法を指します。胃は食物を一時的に貯留し、胃酸や消化酵素によって細かく分解する「調理場」の役割を担う一方、小腸は栄養素の90%を吸収し、大腸は便を形成するだけでなく、全身の免疫や精神状態にも影響を及ぼす「第二の脳」とも称されるほど多岐にわたる役割を果たしています。...
10月15日


市販の便秘薬を飲み続けて大丈夫?
専門医が解説する、便秘治療の新たな常識「もう何年も便秘薬が手放せない」「薬がないと不安で仕方ない」 そう感じている—方は少なくありません。ドラッグストアで手軽に購入できる便秘薬は、日々の不快感を和らげる頼もしい存在です。しかし、その便利さの裏側で、知らず知らずのうちに便秘を悪化させたり、体に負担をかけたりしている可能性は十分にあります。 私たちは、そうしたお悩みを抱える多くの患者さんと日々向き合っています。このブログ記事では、単なる便秘解消法に留まらず、ご自身の便秘の原因を正しく見つめ、市販薬との安全な付き合い方を理解し、健康的で持続可能な排便習慣を手に入れるための道筋をお示しします。 私は、くりた内科・内視鏡クリニックの院長を務める栗田です。神戸大学医学部を卒業後、京都大学医学部附属病院で消化器内科の専門医・指導医として研鑽を積んでまいりました。特に、大腸疾患の診断と治療、そして患者さんの苦痛に配慮した内視鏡検査に力を入れています。この専門知識と臨床経験に基づき、皆様の便秘のお悩みに深く寄り添い、本当に必要な治療法をお伝えできれば幸いです。..
10月14日


胃カメラ・大腸カメラ検査で鎮静剤を使うべき?メリット・デメリットを専門医が解説
こんにちは。くりた内科・内視鏡クリニック院長の栗田です。 日々の診療で患者様から最もよくご質問をいただくのが、「胃カメラや大腸カメラで鎮静剤を使った方がいいのでしょうか?」というものです。検査への不安をお持ちの方が多いのは当然のことですし、鎮静剤の使用についても正しい情報をお伝えしたいと思います。 胃カメラ、大腸カメラといった内視鏡検査は、食道、胃、十二指腸、そして大腸の内部を直接観察し、がんやポリープといった病変を早期に発見するために不可欠な検査です。しかし、「苦しそう」「痛そう」「恥ずかしい」といった漠然とした不安から、検査の受診をためらってしまう方が少なくありません。 私たちは、そのような内視鏡検査に対する心理的なハードルを少しでも低くしたいと考えています。そのための有効な選択肢の一つが、鎮静剤の使用です。鎮静剤を用いることで、検査中の不快感や不安が軽減され、よりスムーズかつ質の高い検査が可能になります。この記事では、内視鏡検査における鎮静剤の役割について、そのメリットとデメリットを専門的な視点から分かりやすく解説いたします。 そもそも鎮静
10月13日


空腹感はあるのに食べられないのはなぜ?専門医が解説する「お腹が空くのに食欲がない」原因と放置してはいけない危険なサイン
はじめに:その症状、あなただけではありません 「お腹は空いているのに、目の前の食事に手が伸びない」「食べたいという気持ちが全く湧かない」。このように、空腹感はあっても食欲がないという、一見すると矛盾しているように見える感覚に戸惑った経験はございませんか? 多くの人がこの症状を漠然としたものとして疲れているだけ、ストレスのせいだと考えがちであるため、不調の根本原因を見過ごすことが多いです。しかし、これは病的なサインである可能性も秘めており、早期の診断が重要になります。本記事では、この症状がなぜ起こるのか、そのメカニズムから、見過ごしてはいけない危険なサインまで、専門医の視点から分かりやすく解説します。 空腹感と食欲不振、なぜ両立するのか?脳と体のメカニズムを専門医が解説 空腹感と食欲は全く別物であるという事実 一般的に「空腹=食べたい」という認識が広く浸透していますが、医学的に見ると「空腹感」と「食欲」は、脳の異なるメカニズムによって制御されています。この二つの機能が分離することで、「お腹は空くのに食欲がない」という状態が引き起こされるのです。..
10月12日


「粘液便」は体のサインです ―見過ごせない便の変化とその意味
「粘液便」とは? -正常な生理現象から知る第一歩 便に「粘り気のあるもの」が付着しているのを見て、不安を感じる方は少なくありません。しかし、まずは落ち着いてください。便に含まれる少量の粘液は、生理的な現象であり、必ずしも病気を意味するものではありません。この粘液は、腸の粘膜から分泌されるゼリー状のタンパク質の一種で、便がスムーズに腸内を移動するための潤滑油のような役割を担っています。したがって、健康な方の便にもわずかに粘液が付着していることはごく自然なことです。 重要なのは、どのような状態が「異常な粘液便」と見なされるかを知ることです。一般的に、肉眼でゼリー状とわかるほどの多量の粘液が確認できる場合、または一時的なものではなく、何日も続く、あるいは繰り返し見られる場合には、腸内で何らかの異常が起きている可能性が考えられます。特に、粘液に血液や膿が混じっている場合は、より注意が必要です。このような便の変化は、体からの大切なメッセージと捉え、放置せずにその意味を理解することが第一歩となります。 色と性状から読み解く、粘液便のサイン...
10月11日
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