top of page
六地蔵の内視鏡クリニック.jpeg

Information

お知らせ・院長ブログ

左下腹部の鈍痛が続くとき~慢性的な痛みで考える原因と、受診の目安~

  • 執筆者の写真: くりた内科・内視鏡クリニック
    くりた内科・内視鏡クリニック
  • 2025年7月27日
  • 読了時間: 4分

更新日:23 時間前


鈍い痛みが続くときに大事なのは「緊急度」と「パターン」

左下腹部の痛みには、急に起こる激しい痛みもあれば、数日〜数週間続く“鈍い痛み”や違和感として現れることもあります。

鈍痛は我慢できてしまう分、後回しにされがちですが、便通変化・血便・発熱・排尿症状・月経との関連などがあると、評価が必要なケースがあります。


このページでは、左下腹部の鈍痛が続くときの原因の整理と、受診の目安(いつ受診すべきか)、ご自身でできる対処の限界線をまとめます。


左下腹部痛全体(救急の目安・原因の全体像)については、以下のページで詳しく解説しています。



鈍痛でも「続く・繰り返す」なら評価対象

左下腹部の鈍痛は、便秘や腸の過敏、軽い炎症などで起こることもあります。

ただし次に当てはまる場合は、自己判断で長引かせず、数日以内の受診を検討してください。



受診の目安(3段階)

① 今すぐ受診(救急含む)

  • 突然強くなった痛み、動けない痛み(冷や汗・顔面蒼白など)

  • 血便(鮮血/暗赤色)や黒色便

  • 38℃以上の発熱が続く、強い寒気

  • 吐き気・嘔吐が強く、水分が取れない

  • お腹の張りが強く、排便・排ガスが止まっている

  • 妊娠の可能性がある方で、急な下腹部痛+不正出血


② 数日以内に受診を検討

  • 鈍痛が数日以上続く/繰り返す

  • 便秘・下痢が改善しない、便の性状が変わった

  • 粘液便・粘血便がある

  • 排尿時痛、頻尿、残尿感がある

  • 微熱が続く、だるさが強い

  • 体重減少、貧血を指摘された


③ 経過観察になりやすい(ただし例外あり)

  • 痛みが軽く、短時間で改善傾向

  • 発熱や血便がなく、食事・水分が取れる

  • 排便後に軽くなる、生活習慣で波がある

※③でも「繰り返す」「悪化する」なら②へ切り替えてください。



左下腹部の鈍痛で多い原因(領域別に整理)

左下腹部には、大腸(S状結腸・下行結腸)/小腸/尿管・膀胱/卵巣・子宮などがあり、原因は幅広いです。ここでは「鈍痛が続く」ケースで頻度の高い順に整理します。


消化器(腸)が関係することが多い

便秘・ガスだまり

  • 張る感じ、鈍い痛み、排便後に軽くなる

  • ただし「いつもの便秘」と決めつけず、便通変化が続くなら評価対象です。



過敏性腸症候群(IBS)

  • 腹痛・不快感が繰り返し、排便で軽くなることがある

  • 便の回数や形状の変化とセットで起こりやすい

※IBSは“他の病気を除外したうえで”考えることが多いです。


大腸憩室炎(軽症〜中等症)

  • 左下腹部に痛みが続き、発熱や押すと痛い感じを伴うことがあります

  • 悪化することもあるため、痛みが続く場合は早めの相談が無難です


虚血性大腸炎(典型は急性だが、経過で鈍痛が残ることも)

  • 突然の腹痛+下痢+血便が手がかりになります



大腸がん・ポリープ(頻度は高くないが見逃したくない)

  • 便秘と下痢を繰り返す、血便、貧血、体重減少などが手がかり

  • 症状が乏しいこともあるため、続く便通変化は“検査で確認”が安全です


泌尿器(尿管・膀胱)

尿路結石

  • 波のある痛み、背中〜脇腹に響く痛み、血尿など

  • 鈍痛のように感じることもあります


膀胱炎など尿路感染症

  • 下腹部の不快感+排尿時痛、頻尿、残尿感、発熱


女性に多い婦人科の原因(関連がある場合は重要)

  • 月経と連動する痛み、慢性的な下腹部痛、腰痛

  • 不正出血、おりもの異常がある場合は婦人科の評価が必要なことがあります

※突然の強い痛み+吐き気・嘔吐は緊急対応が必要になることがあります。



受診前に整理すると診断が早くなる「7つのチェック」

受診時に、次をメモしておくと判断が速くなります。

  1. いつから?(急に/徐々に/繰り返す)

  2. 痛みの強さと変化(悪化?一定?)

  3. 痛みの質(鈍い・張る・差し込む・波がある)

  4. 便通の変化(便秘/下痢/便が細い/残便感)

  5. 血便・黒色便の有無

  6. 排尿症状(痛み・頻尿・血尿)

  7. 月経との関連、不正出血(女性)



自分でできる対処(ただし“限界線”あり)

※軽い痛みで、赤旗症状がない前提です。

  • 安静:無理な運動や飲酒は避ける

  • 水分補給:脱水を防ぐ

  • 食事:刺激物・脂っこい食事を控え、消化のよいものへ

  • 市販薬:痛み止めの連用は避ける(症状の評価を難しくすることがあります)


セルフケアの限界線(ここを超えたら受診)

  • 痛みが数日以上続く/強くなる

  • 発熱、血便、嘔吐がある

  • 便や尿の異常が続く

→ 我慢で押し切らず、受診の段階です。



医療機関では何を調べる?

症状と診察所見により検査は変わります。一般的には次を組み合わせます。

  • 問診・診察

  • 血液検査/尿検査/便検査

  • 腹部エコー

  • CT(必要に応じて)

  • 大腸内視鏡(大腸カメラ)(便通変化・血便・貧血などがある場合に重要)



症状別に詳しく知りたい方へ



さらに詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください

bottom of page