【最新論文紹介】その自己判断が未来を壊す:潰瘍性大腸炎・クローン病治療の土台、5-ASA製剤(リアルダ/ペンタサ)を中止する危険性—最新論文が示す再燃リスク40%の衝撃
- くりた内科・内視鏡クリニック

- 2025年12月8日
- 読了時間: 18分
更新日:2025年12月11日

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寛解はゴールではない:IBD治療の核心と最新エビデンス
薬を飲まない選択の裏にある、再燃という最大の危険
潰瘍性大腸炎(UC)やクローン病(CD)といった炎症性腸疾患(IBD)は、活動期と寛解期を繰り返す慢性疾患です ¹。患者様が症状のない「寛解」という状態を達成されたとき、多くの患者様が「もう薬(特に5-ASA製剤、メサラジン)を飲み続けなくても良いのではないか?」という疑問を抱かれます。しかし、結論から申し上げますと、ご自身の判断で5-ASA製剤の継続的な服薬を中止することは、これまで積み重ねてきた治療の成果と、ご自身の健康な未来を崩壊させる最大の危険因子となり得ます。
5-ASA製剤(リアルダ、ペンタサなど)は、UCの寛解維持療法の土台であり ²、単に症状を抑えるだけでなく、腸管の粘膜治癒を維持し、長期的な大腸癌リスクを低減する未来を守るための防衛線です 3。IBD治療の最終目標は、薬物療法を適切に継続することで「病気のない日常生活を生涯にわたって維持する」という、より現実的で包括的な戦略にあります。
当院の潰瘍性大腸炎の診断・治療についての詳細は以下のリンクをご参照ください:https://www.kurita-naika.jp/disease2/uc
最新論文が示す、治療中断の衝撃的なリスク
多くの患者様が抱える「薬をやめても大丈夫か」という疑問に対し、私たちは明確なエビデンスに基づき答えなければなりません。この重要な疑問に答える、決定的なエビデンスが近年発表されました。
今回、2025年12月5日に報告されたArzivian Aらによる系統的レビューとメタアナリシスをご紹介し、潰瘍性大腸炎における5-ASA製剤の中止がどれほど再燃リスクを高めるのかを、具体的な数値とともに徹底的に解説します。
最新エビデンスの徹底解説:「薬の中止」はどれほど危険なのか?最新メタアナリシスからの警鐘
決定的なエビデンスの登場:Arzivianらの系統的レビューとメタアナリシス
長年にわたり、5-ASA製剤の継続治療が寛解維持に重要であることは知られていましたが、それを自己判断で中断した場合、具体的にどの程度の再燃リスクがあるのかについて、統一された数値的根拠は不足していました ⁴。
Arzivian Aらによる系統的レビューおよびメタアナリシスは、この重要な疑問に答える決定的なエビデンスを提供しました。この研究は、「炎症性腸疾患における5-ASA製剤の中止に関連する再燃リスク」を系統的に分析したものであり ⁴、UCとCD、さらには5-ASAが単剤療法として使われているか、他の強力な薬剤(免疫調節薬や生物学的製剤)と併用されているかによって、リスクを分けて解析した点に大きな臨床的意義があります ⁴。
データが示す真実:UCにおける5-ASA単剤療法中止時の再燃リスク
このメタアナリシスによって、寛解期にある潰瘍性大腸炎(UC)患者が5-ASA単剤療法(メサラジンのみを服用)を自己判断で中止した場合、その再燃リスクが具体的に数値化されました。
複数の研究の統合分析によると、5-ASA製剤を中止したUC患者の約40%が、平均2年程度の追跡期間内に病気の再燃を経験することが示されています ⁵。これは、寛解が安定していると感じている患者様にとって、極めて高い、無視できない数字です。裏を返せば、薬を継続することで守られていた腸管の炎症抑制状態が、薬の中断により容易に破綻することを意味しています。
再燃の代償:ステロイド治療を招くリスク
患者様の中には、「再燃しても、また薬を飲み始めれば治るのではないか」と楽観的に考える方もいます。しかし、再燃は単に症状が戻るだけでなく、その後の治療の難易度と患者様のQOLに深刻な影響を及ぼします。
あるリアルワールドデータによると、5-ASA単剤中止後に再燃を経験した患者のうち、約75%は5-ASA製剤の再開によって再び寛解を達成できたものの、残りの25%の患者は、副腎皮質ステロイド薬の投与を必要としています ⁵。
専門医の視点から見ると、この25%という数字は非常に重いです。ステロイドは炎症を強力に抑制しますが、長期間または高用量で使用すると、免疫力低下、感染症リスクの増大、骨粗鬆症、糖尿病、さらには満月様顔貌(ムーンフェイス)といった深刻な副作用を伴います。我々が最も避けたいのは、再燃によってステロイド治療が不可避となる状況です。自己判断による薬の中止は、結果として、避けられたはずの副作用リスクを自ら引き受ける行為に繋がるのです。
クローン病(CD)治療における5-ASA中止の特殊性
クローン病(CD)においても5-ASA製剤(ペンタサなど)が処方されるケースは存在します。このメタアナリシスが示している通り、ガイドラインではCDの活動期導入や寛解維持において5-ASAの使用は一般的に推奨されていませんが、実際の臨床現場では、5年間の追跡期間で37.3%ものCD患者に5-ASA製剤が処方されていたというデータがあります ⁴。
クローン病における5-ASA製剤の中止は、潰瘍性大腸炎とは異なる視点で捉える必要があります。CDはUCよりも病変が深く、小腸を含む広範囲に及ぶため、5-ASA製剤単独では十分な効果が得られないことが多いためです。したがって、もしCD患者様が5-ASA製剤のみで寛解を維持している場合、それは「薬が効いている」というよりも、病状が一時的に安定しているに過ぎない可能性や、薬がそもそも病態に寄与していない可能性が考えられます。
CD患者様が5-ASAを中止した場合、再燃リスクの増大は、薬の中止による直接的な影響というよりも、本来はより強力な生物学的製剤や免疫調節薬による治療が必要であったにも関わらず、5-ASAに依存していたために病状がコントロールできていなかったことによる「治療の遅れ」がリスクの本質となり得ます。CDの治療戦略はUC以上に複雑であり、専門医による正確な病態評価と、最適な先進治療への切り替えを検討することが不可欠です。自己判断で薬を中止することは、適切な治療戦略への移行の機会を逃し、病状の進行を許容することに繋がります。
Table 1: 5-ASA単剤療法中止後の再燃リスク概説(UC寛解期患者のリアルワールドデータより)
治療状況 | 再燃リスク (約2年以内) | 再燃時の治療介入 | 専門医の見解 |
5-ASA単剤療法中止 | 約40% ⁵ | 75%:5-ASA再開、25%:ステロイドを必要 ⁵ | 高リスク。特にステロイド使用を招くリスクが深刻であり、長期的なQOLを損なう。 |
5-ASA単剤療法継続 | メタアナリシスにより優位に低い 2 | - | 寛解維持の絶対的な基本戦略であり、大腸癌予防にも寄与する。 |
併用療法(生物学的製剤/免疫調節薬)中の5-ASA中止 | リスク増加は低い 2 | - | 専門医による厳密な「深い寛解」評価とモニタリング下でのみ検討可能な高度な出口戦略。 |
病態生理学に基づく洞察:5-ASAが寛解を維持するメカニズムと用量の重要性
5-ASA(メサラジン)の二重の作用機序
5-ASA製剤がIBD治療、特にUC治療の土台とされるのは、その多面的な作用機序にあります。単に腸管内の炎症を抑えるだけでなく、メサラジンは局所において、様々な炎症メディエーターの産生を抑制する作用が確認されています。
さらに重要なのは、5-ASAが腸管粘膜の細胞そのものに対して提供する保護的な役割です。これは、腸管のバリア機能を維持し、活性酸素種などの有害物質による細胞の酸化ストレスを軽減する機能を含みます。IBDの病態は、粘膜の微細な損傷とその修復サイクルの破綻によって進行するため、この局所的な粘膜保護作用は、全身作用型の薬剤(例:生物学的製剤)だけでは代替しにくい、UCの粘膜に特化した「土台作り」の機能として不可欠です。薬を中止すると、この局所的な保護作用が失われ、微細なストレスや腸内細菌叢の変化に腸粘膜が脆弱になり、容易に再燃へと転じます。
適切な用量が「寛解の質」を左右する
5-ASA製剤の有効性は、単に「服用しているかどうか」だけでなく、「適切な量を服用しているかどうか」に大きく左右されます。複数の臨床試験により、UCの軽度から中等度の患者において、臨床的寛解と内視鏡的寛解の両方を達成し、再燃リスクを効果的に減少させるためには、2.4g/日を超える高用量が推奨されることが示されています ⁶。
患者様が「症状がないから」という理由で自己判断で用量を減らす、あるいは服薬回数を減らす(例:リアルダやペンタサの用量を減らす)ことは、腸粘膜内で炎症を鎮静化させ、粘膜バリアを維持するために必要なメサラジンの局所濃度が保たれなくなることを意味します。薬の局所濃度が不十分な状態が続けば、症状として現れない「くすぶり炎症」が温存され、結局は再燃のリスクを高めることになります。
内視鏡的治癒の保証人としての5-ASA
当院が目指す「深い寛解」の実現において、5-ASAは中心的な役割を果たします。研究によれば、5-ASA製剤はUC患者の約50%で粘膜治癒(Mucosal Healing)を達成する力を持つことが示されています ⁷。
ここで強調すべきは、「症状がないこと」は治療の最終目標ではないという点です。症状が消失した臨床的寛解の状態であっても、内視鏡で見ると粘膜の赤みや浮腫、微小な潰瘍などが残存していることがしばしばあります。これは病気の活動性が低いレベルで持続している状態であり、再燃リスクが高い状態です。
5-ASAの継続的な高用量投与は、この目に見えない「くすぶり炎症」を完全に鎮火させ、粘膜を回復させるために最も基本的な手段です。くりた内科・内視鏡クリニックでは、症状消失後も、高精度な内視鏡検査を通じて粘膜治癒の状態を厳密に確認し、5-ASAの継続がこの治癒状態を維持するために不可欠であることを患者様に画像と共に分かりやすくご説明しています。5-ASA製剤の中止は、この粘膜治癒の状態を損なう、最も根本的な脅威となるのです。
中止の是非を分ける境界線:専門家による「Exit Strategy(出口戦略)」のエビデンス
原則の再確認:モノセラピーの中止は原則禁止
前述のメタアナリシスが示すように、5-ASA単剤療法が寛解維持に優れているという強力なエビデンスに基づき、主要な国際ガイドラインは、経口または注腸による5-ASA製剤の継続を推奨しています ²。特に、寛解期間が2年未満の患者においては、5-ASAの継続が不可欠であるという報告も存在します ⁵。したがって、5-ASA単剤で寛解を維持している患者様が自己判断で中止することは、再燃リスクを40%に引き上げる行為であり、原則として避けるべきです。
併用療法の「出口戦略」は専門医の独壇場
一方で、IBDの治療が進行し、患者様が免疫調節薬(例:アザチオプリン)や生物学的製剤(例:抗TNF-α抗体、インテグリン阻害薬など)といった先進治療にステップアップした場合、5-ASAの継続の是非は複雑になります。
最新のエビデンスは、生物学的製剤や免疫調節薬との併用療法において、5-ASAを中止しても再燃リスクが増加しない可能性があることを示しています ²。これは、より強力な先進治療薬が、5-ASAの役割を代替するほどの強力な全身的・局所的な抗炎症作用を発揮しているためと考えられます。
しかし、この「中止しても安全である」というデータは、決して患者様が自己判断で薬を減らして良いという許可ではありません。この判断は、患者様が長期にわたり「深い寛解」の状態(内視鏡的治癒が達成されている状態)にあること、そして併用している先進治療薬が十分な血中濃度と効果を発揮していることを、消化器専門医、特に内視鏡指導医が厳密に評価した上で、治療の目標やコスト、患者様の生活負担を考慮して主導する「出口戦略(Exit Strategy)」の一環としてのみ実行可能な、非常に高度な判断です ²。
さらに、5-ASAを継続することには、先進治療薬との相乗効果により、ステロイドの離脱を助けたり、より強力な治療へのエスカレーション(治療ステップアップ)を遅らせる効果も報告されています ²。安易な中止は、これらの長期的な恩恵を失わせる可能性があるため、治療戦略全体を見通した専門的な判断が求められます。
長期寛解患者における「間欠的治療」の可能性と限界
超長期にわたり寛解を維持している一部の特定の患者群においては、5-ASA製剤の治療を一時的に中断する「間欠的治療」の安全性が議論される研究も存在します ⁵。例えば、ある研究では、長期寛解を維持している患者において、1年以内の治療中断であれば安全かつ実現可能な戦略である可能性が示唆されています 5。
しかし、このような情報は、あくまで特定の研究集団に基づいた「治療中断が許容されるケースがあるかもしれない」という学術レベルの議論であり、一般的な臨床的許可ではありません。多くの患者様にとって、5-ASA単剤中止後の再燃率40%という現実は重く、いかなる場合も、自己判断による中断は避けるべきです。もし服薬の負担が大きいと感じる場合は、必ず専門医にご相談いただき、適切な評価と計画的な減量・中止戦略を立てる必要があります。
長期的リスク管理:再燃リスクを超えた5-ASAの役割—大腸癌の化学予防
潰瘍性大腸炎と大腸癌(CRC)リスク
潰瘍性大腸炎の長期にわたる慢性炎症は、大腸の粘膜細胞に持続的な損傷と再生を繰り返し引き起こし、結果として健常者と比較して大腸癌(Colorectal Cancer, CRC)を発症するリスクを高めることが知られています ¹。このCRCリスクの予防(化学予防)は、IBDの長期的な治療目標において、再燃回避と並ぶもう一つの重要な柱です。
5-ASAの継続使用と化学予防効果
5-ASA製剤による維持療法は、単に再燃リスクを低減するだけでなく、この大腸癌の化学予防効果をもたらすことが、複数の疫学研究やメタアナリシスで示唆されてきました ⁵。
特に、UC患者を対象とした研究のメタアナリシスでは、5-ASA製剤の継続使用がCRCリスクを低減する可能性が示されており、クリニックベースの集団を対象とした解析では、CRCリスクを約50%(オッズ比 0.58)に抑える可能性が示唆されています 3。この予防効果は、5-ASAが持つ抗酸化作用や、炎症を抑制することで異常な細胞増殖を抑えるメカニズムに関連していると考えられています。
がん予防という「静かなる防衛線」の喪失
5-ASAを自己判断で中止することは、症状の再燃という比較的短期間で発現するリスクだけでなく、この大腸癌予防という「静かなる防衛線」を解除する、より長期的なリスクを負うことを意味します。患者様は、症状の有無だけでなく、将来の健康を守るという普遍的な価値のために、5-ASAの継続が必要であることを認識しなければなりません。
特に、以下のようないくつかの「変更不可能なCRCリスク因子」を持つ患者様においては ²、5-ASAの継続は、単なる寛解維持を超えた、生命を守るための不可欠な戦略となります。
長期罹病期間
UCの罹病期間が長い(一般に8〜10年以上)
広範な病変
病変範囲が直腸炎型ではなく、左側大腸炎型または全大腸炎型である ⁵
家族歴
大腸癌の家族歴がある
くりた内科・内視鏡クリニックでは、高精度な内視鏡検査と生検を通じて、患者様一人ひとりの腸管内の異形成リスクを詳細に評価します。そして、この評価に基づき、5-ASAの継続が患者様の長期予後にとってどれほど重要であるかを医学的根拠に基づいて指導し、服薬を強力に推奨します。
患者様の悩みに応える:なぜ薬を飲み続けられないのか?アドヒアランスの壁の乗り越え方
非アドヒアランスの現実:患者様が抱える3つの壁
5-ASA製剤の継続の重要性が明確であるにもかかわらず、多くのIBD患者様が服薬を自己中断してしまう、すなわち「非アドヒアランス」の問題に直面しています。非アドヒアランスは、IBD治療の失敗(再燃)の最大の原因の一つであることが示されています ²。非アドヒアランスの原因は多因子的であり、主に以下の3つの壁が存在します ²。
患者要因
最も一般的なのは、「症状がないからもう治った」という誤解 ²。また、服薬の面倒さや、長期的な服薬による副作用への漠然とした懸念も含まれます。
治療要因
5-ASA製剤は錠剤数が多かったり、服薬回数が複数回にわたったりすることがあり、服薬スケジュールが複雑になることが中断に繋がります ²。また、自己負担が高額になる場合の経済的な不安も含まれます。
システム要因
医師側からの長期治療の目標や薬剤の作用機序(特に大腸癌予防効果)についての説明が不足している場合、患者様が服薬の重要性を深く理解できず、服薬継続のモチベーションが維持できなくなります。
服薬中断は最も高額な選択であるという経済的非合理性
患者様が薬を中止する動機の一つに、毎月の薬代を節約したいという経済的な要因がありますが、これは長期的に見て最も高額な選択となることが、明確なデータによって示されています。
アメリカの保険データベースを分析した研究によると、5-ASA製剤の服薬アドヒアランスが不良な患者は、アドヒアランスが良い患者と比較して、入院率が62%高く、救急外来の利用率が45%高く、総医療費が49.8%も増加することが判明しています ⁸。
専門医の視点: 寛解期に毎月の薬代を惜しんで自己中断し、結果として病気が再燃すれば、入院、緊急治療、そして前述の25%のリスクで発生するステロイド治療、さらには生物学的製剤への早期移行など、より高額で長期的な医療介入が必要となります。これは、経済的な負担だけでなく、再燃による激しい腹痛、下痢、血便といったQOLの崩壊をもたらします。服薬を継続することが、結果としてQOLと経済的な安定を守る、最も賢明な「先行投資」であることを理解していただきたいと考えます。
Table 2: IBD治療における非アドヒアランスの主な要因と当院の対策
要因分類 | 患者様が薬を中断する主な理由 | 臨床上のリスク | くりた内科・内視鏡クリニックの対策 |
患者要因 | 「症状消失=治癒」という誤解、飲み忘れ ² | 再燃リスクの上昇 (40%)、ステロイド依存性リスク ⁵ | IBD教育の徹底、内視鏡画像を用いた「深い寛解」の可視化と病態理解の促進。 |
治療要因 | 複雑な服薬スケジュール、費用負担 ² | 入院・救急外来リスク増大、総医療費の高騰 ⁸ | 服薬回数の少ない製剤(リアルダなど)の選択推奨、難病医療費助成制度の積極的な活用指導。 |
長期予後 | 大腸癌予防効果の認識不足 ³ | 潜在的なCRCリスクの維持/上昇 ² | 長期予後改善目標の共有、リスク評価に基づく服薬指導と内視鏡フォローアップの徹底。 |
くりた内科・内視鏡クリニックのアドヒアランス支援と相談体制
くりた内科・内視鏡クリニックでは、患者様の服薬の継続を最優先事項とし、アドヒアランスを支援するための包括的な体制を整えています。
まず、服薬の負担を軽減するため、患者様のライフスタイルを詳細にヒアリングし、1日1回服用のリアルダなどの製剤を含め、最適な服薬レジメンを提案します。また、経済的な不安に対しても、公的な難病医療費助成制度の利用に関する情報提供と手続きの支援を徹底しています。
さらに、私たちはIBDを「腸だけの病気」とは捉えません。5-ASAの効果を最大化し、全身の健康を底上げするために、生活習慣や腸内環境の管理にも深く注力しています。特に、腸内細菌叢の変化がIBDの発症や再燃に複合的に影響することが知られているため ¹、最新のエビデンスに基づいた食事・栄養指導や「腸活」のススメを通じて、薬物療法以外の側面からも患者様の健康をサポートします。
当院の「腸活」への取り組みについては以下のリンクをご参照ください:https://www.kurita-naika.jp/informaition/categories/blog
くりた内科・内視鏡クリニックの専門性:再燃させないための二本柱
IBDの長期的な寛解維持、特に5-ASA製剤の継続の是非や、次の治療戦略への移行を判断するためには、高い専門性が不可欠です。くりた内科・内視鏡クリニックは、この専門性を二つの柱で提供します。
柱1:高精度内視鏡による「深い寛解」の保証
5-ASA製剤が効いているかどうか、そして治療を中断しても安全かどうかを判断するための最も重要な客観的指標は、「内視鏡的治癒(Mucosal Healing)」が達成されているかどうかです。症状の有無だけでは、粘膜の微細な炎症を評価することはできません。
当院院長は、日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医、日本消化器病学会 専門医・指導医の資格を有しており ¹、これは国内でも最高水準の内視鏡技術と知識を証明するものです。
IBDの病態評価、特にUCやCDの再燃リスクを評価するためには、大腸全体だけでなく、病変が潜む可能性のある小腸の一部(終末回腸)までを詳細に観察することが必須となります ¹。当院では、最新の機器と指導医レベルの技術を駆使し、患者様の苦痛を最小限に抑えた上で、微細な炎症(くすぶり)や異形成(がんの前兆)も見逃さない正確な診断を実施し、5-ASA継続治療の効果を客観的に保証します。この高精度なモニタリングこそが、再燃リスク40%という数字を避けるための防御壁となります。
柱2:エビデンスに基づいた個別化治療戦略と連携
当院では、患者様の重症度、病型(左側大腸炎型、全大腸炎型など)、そして最新の疾患活動性(血液検査、便中カルプロテクチンなど)を総合的に判断し、最適な治療戦略を選択します。
寛解維持において5-ASA製剤単剤で再燃リスクが高いと判断される場合、または内視鏡的治癒に至らない場合は、患者様の状態と希望を尊重しつつ、速やかに治療のエスカレーション(免疫調節薬や生物学的製剤などの先進治療)を検討します。
特に難治性のIBD患者様や外科手術が必要なケースにおいては、京都大学医学博士として培った経験と、地域の信頼できる高次医療機関(大学病院など)との緊密な連携体制を通じて、患者様に最良の治療経路を迅速かつ円滑に提案します ¹。私たちは、患者様を一人にすることなく、全人的なサポートを提供します。
寛解維持こそが、未来を守る治療です
最新のメタアナリシスが示した、寛解期における5-ASA製剤単剤中止後の再燃リスク40%という数値は、自己判断による服薬中断がいかに危険であるかを明確に示しています。5-ASA製剤の継続は、単に今日の症状を抑えるためだけでなく、皆様の快適な日常生活(QOL)を守り、再燃による苦痛と医療費の高騰を防ぎ、そして何よりも将来の大腸癌リスクから皆様の健康を守るための、現在進行形の未来への最も重要な投資です。
薬の継続に関する疑問、服薬スケジュールの悩み、副作用の懸念、または現在自己中断してしまっている方は、手遅れになる前に、消化器専門医であるくりた内科・内視鏡クリニックへご相談ください。私たちは、最新のエビデンスと指導医レベルの高度な内視鏡技術をもって、皆様の「深い寛解」の達成と維持を、二人三脚で力強くサポートします。
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