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くりた内科・内視鏡クリニック

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京都市下京区・四条大宮で当日大腸カメラを受けたい方へ|血便があるときの動きかた

19 時間前
読了時間: 10分

トイレで血を見つけて、「今日のうちに調べてもらえないか」と検索した方も多いと思います。痔かもしれない、けれど違うかもしれない。原因がわからないまま、今夜を迎えようとしていませんか。


このコラムでは、血便が出たときに当院がどう動くかを、当日検査の流れ、条件、難しいケースまで書きます。あわせて、「当日に検査しなければ間に合わないのか」という点を、論文をもとに整理しました。急ぐべき場合と、急がなくてもよいが先送りにしてはいけない場合は、分けて考えたほうがよいからです。



「今日のうちに調べたい」と考えるのは自然な判断です

血便でいちばん多い原因は痔です。ただ、出血の見た目だけで原因を言い当てることはできません。

アメリカの病院で行われた研究に、症状があって大腸カメラを受けた18〜49歳(平均40歳)の方と、症状のない50〜54歳の検診受診者の結果を比べたものがあります。血便で受診した472人のうち、進行した腫瘍性病変が見つかったのは28人(5.9%)でした。症状のない50〜54歳の検診では113人(6.9%)で、両者に統計的な差はありませんでした[1]。血便の方のうち10人(2.1%)は、このとき初めて炎症性腸疾患と診断されています[1]。


1つの教育病院で過去のカルテをさかのぼって調べた研究ですが、年齢が若くても、血便があるときの進行した腫瘍性病変の頻度は、検診で見つかるものと同じくらいだったということです。腹痛や便通の変化、体重減少といったほかの症状では、腫瘍性病変が見つかるリスクはずっと低くなっていました[1]。血便は、それだけ「調べる価値の高い症状」だといえます。


トイレットペーパーにうっすらつく程度で、数日で止まったとしても、繰り返すなら一度ご相談ください。40歳を過ぎて初めて血便に気づいた方、健診で貧血を指摘されたことがある方は、早めの受診をお勧めします。



ただし、「今日でなければ間に合わない」わけではありません

入院が必要になるような急な下部消化管出血の方を対象に、24時間以内の早期の大腸カメラと、それより後に行う待機的な大腸カメラを比べたランダム化試験が4件あります。


これをまとめた解析では、再出血は早期検査で減らず(相対リスク1.57、95%信頼区間0.74〜3.31)、死亡にも差はありませんでした[2]。ランダム化試験4件(466人)を含む別のグループの解析でも、再出血に差は見られていません[3]。重症の出血では24時間以内の検査が推奨されてきましたが、入院した方に一律に早期検査を行っても、再出血や死亡は変わらなかったということです[2, 3]。


文献3の解析には観察研究も含まれていて、そちらでは早期検査の群で死亡や手術が少なかったという結果が出ています[3]。ただ、ランダム化試験に限ると差は見られていません[3]。観察研究では、もともとの重症度の違いなどが結果に表れることがあり、ランダム化試験のほうが比較の条件はそろっています。


この解析は、重症の出血の中には早期検査が役立つ方がいるかもしれないとも述べています[3]。

この2つの解析が対象にしたのは、入院した急性の出血の方です。外来に歩いて来られる方にそのまま当てはまるとは限らず、検査を数日以上遅らせたときにがんの発見がどうなるかも調べていません。そのうえで、当院では次のように考えています。


  • 出血が落ち着いていて、ふらつきなどもない場合は、その日のうちに検査ができなくても、慌てる必要はありません

  • 当日検査の意味は、「時間との競争に勝つ」ことよりも、原因がわからない不安な期間を短くし、検査そのものを先送りにしないことにあります


実際に問題になりやすいのは、検査が遅れることよりも、受けないまま時間が過ぎてしまうことです。アメリカの一次診療15施設で、直腸出血のために受診した40〜80歳の300人を調べた研究では、診療指針に照らして大腸カメラが必要と考えられた人は89%でした。しかし、抄録の記載によると、そうした方のうち医師が検査を指示したのは74%、実際に1年以内に検査を終えたのは56%、60日以内では36%にとどまっています[4]。


アメリカの研究ですが、受診しても検査まで届かない人が少なくないことを示しています。当院の当日・翌日の検査枠は、この「届かない」を減らす手段のひとつです。



先に確認したい、すぐ電話または救急が必要なサイン

次のような場合は、予約を取る前に、まず電話でご相談ください。


  • 便器が真っ赤に染まるほど、出血が多い

  • ふらつき、冷や汗、動悸がある

  • 強い腹痛や、高い熱がある

  • イカスミや海苔の佃煮のように、真っ黒でドロッとした便が出た


電話でお伝えいただければ、当院で対応できる状態かどうかを含めてご案内します。立てないほど具合が悪い、意識がぼんやりするといったときは、ためらわずに救急車を呼んでください。



当院の当日・翌日の大腸カメラ

当院には、当日に大腸カメラを行う枠が2つあります。どちらも電話での予約が必要ですが、役割が違います。


  • 血便緊急当日大腸カメラ検査

血便があり、その日のうちに調べる必要があると考えられる、緊急性の高い方のための枠です

  • 来院即日大腸カメラ検査枠

何度も通院するのが難しい方などが、相談から検査までを1日で済ませるための枠です


血便緊急当日大腸カメラ検査

来院即日大腸カメラ検査枠

向いている方

血便があり、当日中に調べる必要があると考えられる方

何度も通院するのが難しい、結果を早く知りたい方

予約

電話のみ。「血便があり、当日の検査を希望」とお伝えください

電話のみ

来院

絶食で午前10時までに

午前10時までに

下剤

院内で服用し、検査は午後になります。状態によっては、下剤を飲まずに浣腸だけで検査することもあります

ご自宅でも院内でも服用できます

主な条件

年齢の上限はありません。持病によって当日の安全が確保できない場合は、後日になることがあります

下の「対象となる方」をすべて満たすこと


血便緊急当日大腸カメラ検査は、空き状況や、朝食を抜いてきているかどうかによって対応できるかが変わります。緊急性がないと判断した場合は、翌日以降の検査をご案内することがあります。



来院即日枠の対象となる方

次の条件を、すべて満たす方が対象です。


  • 70歳以下の方

  • 5時間以上の滞在時間を確保できる方

  • 前日から食事制限(消化の良い食事のみ)を守れている方

  • 前日20時以降、絶食できている方

  • 下剤を服用できる方(ご自宅でも院内でも対応しています)



来院即日枠で当日検査が難しいケース

来院即日枠では、次に当てはまる方は、当日ではなく翌日の検査をご案内します。


  • 70歳以上の方

  • 便秘傾向のある方(3日に1回未満の排便)

  • 糖尿病の薬や、血液をサラサラにする薬(抗血栓薬)を飲んでいる方

  • 検査に対して強い不安がある方


ちょうど70歳の方は、お電話の際にお伝えください。これらは検査の安全を守るための条件です。血液をサラサラにする薬を飲んでいる方は、自己判断で中止せず、電話でお伝えください。当日の検査ができない場合でも、翌日以降の検査や、外来での診察をご案内します。


当日に検査できる件数には限りがあるため、ご希望に沿えないこともあります。そのときは、できるだけ早い日程を一緒に考えます。



当日の流れ

血便緊急当日検査の場合の流れです。


  1. 電話 「血便があり、当日の検査を希望」とお伝えください。症状をうかがい、検査枠を調整します

  2. 来院 血便に気づいた時点から食事を控え、水とお茶だけで、午前10時までにお越しください。保険証(またはマイナンバーカード)とお薬手帳をお持ちください

  3. 診察と下剤 診察のあと、院内で下剤を服用して腸をきれいにします。状態によっては、下剤を飲まずに浣腸だけで検査を行うこともあります

  4. 検査 午後に、鎮静剤を使って行います。検査時間は通常15〜20分ほどです

  5. 休憩と結果説明 鎮静剤を使った場合は、リカバリー室で30分ほど休憩していただきます。その後、画像を見ながら結果を説明します


血が出たときの便器の中を、スマートフォンで撮影しておくと、診察でとても役立ちます。無理のない範囲で構いません。


鎮静剤を使う検査の日は、車・バイク・自転車の運転ができません。阪急大宮駅から徒歩2分ですので、電車かご家族の送迎でお越しください。


ポリープが見つかった場合は、切除できるものはその場で切除します。ただし、大きさや状況によっては、切除に適した医療機関をご紹介することもあります。切除した場合、病理結果が届くまでは2週間程度です。届いたあとに、結果の説明に来ていただきます。



「たぶん痔」と思っている方へ

血便のいちばんの原因は痔ですが、痔があることと、大腸に別の病変がないことは別の話です。

いぼ痔や切れ痔と判断した場合、当院ではまず軟膏での治療から始めます。それで改善しなければ、外科的な治療ができる医療機関へご紹介する流れです。治療を進めるなかで、年齢や症状によって大腸カメラをお勧めすることがあり、とくに、40歳以上で大腸カメラを受けたことがない方にお勧めすることがあります。


大腸カメラを受けるかどうか迷っている方は、まず肛門内科の外来でご相談ください。受けるつもりが決まっている方は、大腸カメラ事前診察の枠をご利用いただけます。標準的な流れでは、相談と事前診察は同じ日に済み、20〜30分ほどです。



アクセスと診療時間

  • 住所:〒600-8383 京都府京都市下京区綾大宮町62 シェルブリュー四条大宮1階

  • アクセス:阪急大宮駅 徒歩2分

  • 診療時間:月・火・水・金 9:00〜12:00 / 16:00〜18:00、土 9:00〜12:00、木・日・祝は休診


当日検査ができるかどうかは、曜日や検査枠の状況によって変わりますので、お電話でご確認ください。木曜・日曜・祝日は検査を行っていません。休診日に、ふらつきや大量の出血があるときは、救急を受診してください。落ち着いている場合は、診療日になってからお電話ください。



費用の目安

保険診療で、3割負担の場合の自己負担額の概算です。

内容

自己負担額(3割)

大腸カメラ(観察のみ、鎮静剤を含む)

7,000円〜8,000円

ポリープ切除(日帰り)を加えた場合

18,000円〜34,000円


初診料、検査前の診察料、下剤の費用は別です。組織検査(生検)を行った場合は、4,000円〜11,000円程度が加わります。1割・2割負担の方の金額と、保険が適用される条件については、診察のときにご説明します。



よくある質問

Q. 出血は少しだけで、もう止まっています。当日の検査を受けたほうがよいですか。

A.少量で落ち着いている場合、当日に検査する必要性は高くありません。ただ、繰り返している、数日以上続いている、40歳を過ぎて初めて、健診で貧血を指摘されたことがある、のいずれかに当てはまるなら、先送りにせず日程を決めてください。事前診察の枠でも構いません。


Q. 鎮静剤は使えますか。検査は苦しいですか。

A.鎮静剤を使うことができ、うとうとした状態で検査を受けていただけます。効き方には個人差があり、年齢や体重、持病に応じて投与量を調整しています。前回の検査で鎮静剤が合わなかった方は、電話や診察のときにお伝えください。


Q. 胃カメラも一緒に受けられますか。

A.来院即日枠では、胃カメラと大腸カメラを同じ日に受けることができます。


Q. 夜間や休診日に、大量に出血したらどうすればよいですか。

A.ふらつきや冷や汗、動悸を伴う場合や、便器が真っ赤に染まるほど出血する場合は、救急を受診してください。当院の診療時間内であれば、まず電話でご相談ください。



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まとめ

当院では、条件を満たせば血便の当日検査に対応しています。一方で、出血が落ち着いている方であれば、その日のうちに検査ができなくても慌てる必要はない、というのが当院の考えです。大切なのは、原因がわからないまま日が過ぎないようにすることです。


ふらつきや大量の出血があるときは、予約を取る前に電話をしてください。そうでなければ、次の1〜2日のうちに、電話で相談してみてください。日程は、電話で状況をお伝えいただいたうえで、一緒に決めます。


引用文献

1. Cha JM, Kozarek RA, La Selva D, Gluck M, Ross A, Chiorean M, et al. Findings of diagnostic colonoscopy in young adults versus findings of screening colonoscopy in patients aged 50 to 54 years: a comparative study stratified by symptom category. Gastrointest Endosc. 2015;82(1):138-145.

2. Tsay C, Shung D, Stemmer Frumento K, Laine L. Early colonoscopy does not improve outcomes of patients with lower gastrointestinal bleeding: systematic review of randomized trials. Clin Gastroenterol Hepatol. 2020;18(8):1696-1703.e2.

3. Kherad O, Restellini S, Almadi M, Strate LL, Ménard C, Martel M, et al. Systematic review with meta-analysis: limited benefits from early colonoscopy in acute lower gastrointestinal bleeding. Aliment Pharmacol Ther. 2020;52(5):774-788.

4. Percac-Lima S, Pace LE, Nguyen KH, Crofton CN, Normandin KA, Singer SJ, et al. Diagnostic evaluation of patients presenting to primary care with rectal bleeding. J Gen Intern Med. 2018;33(4):415-422.



 
 

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