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「お腹を刺すような痛み」の正体:見過ごしてはいけない体からのSOS

  • 執筆者の写真: くりた内科・内視鏡クリニック
    くりた内科・内視鏡クリニック
  • 2025年10月9日
  • 読了時間: 11分

更新日:2025年10月10日



その「刺すようなお腹の痛み」、もしかして体からのSOSではありませんか?

突然、お腹に「刺すような」「きりきりとした」鋭い痛みが走ると、思わず身動きが取れなくなるほどの不安に襲われることがあります。日常のちょっとした不調であれば、様子を見ようと考える方も多いかもしれません。しかし、その「刺すような痛み」は、単なる胃腸の不調ではなく、身体が発している重要なサインである可能性を秘めています。このブログでは、その痛みの正体と、見過ごしてはならない危険な兆候について、専門的な視点から解説します。

お腹の痛みには様々な種類がありますが、「刺すような痛み」という表現には、医学的にも非常に重要な意味があります。これは、単なる漠然とした不快感とは異なり、特定の病態を示唆することが多いのです。この特徴的な痛みのメカニズムを理解することで、ご自身の身体で何が起こっているのかをより正確に把握し、適切な行動をとるための第一歩となります。この解説を通じて、皆様がご自身の健康と向き合うきっかけとなれば幸いです。



痛みの種類を理解する:内臓痛と体性痛の二つの正体

お腹の痛みは、その性質によって大きく二つのタイプに分けられます。一つは内臓痛、もう一つは体性痛です。この二つの違いを理解することは、痛みの原因を特定する上で非常に重要です。

まず、内臓痛は、胃や腸といった内臓そのものが伸びたり、縮んだり、あるいは炎症を起こしたりすることで生じる痛みです。この痛みは、一般的に「重い」「しくしくする」「鈍い」といった表現で説明されることが多く、痛む場所もはっきりと特定しにくいのが特徴です。例えば、食べ過ぎやストレス、自律神経の乱れによる一時的な胃もたれや腹痛は、この内臓痛に該当します。痛みが波のように強くなったり弱まったりすることもあります。


次に、このブログのテーマである体性痛です。体性痛は、腹部の内側を覆う腹膜や、その周囲の組織が炎症や刺激を受けることで発生します。この痛みこそが、まさに「刺すような」「鋭い」「きりきり」といった感覚として現れるものです。内臓痛とは異なり、痛む場所が比較的はっきりしており、身体を動かしたり、咳をしたりすると痛みが強くなる傾向があります。この痛みが現れる場合、単純な胃腸の不調だけでなく、より深刻な病気が進行している可能性があります。


さらに重要なのは、多くの重篤な病気が、最初に漠然とした内臓痛で始まり、時間が経つにつれて鋭い体性痛へと変化していくという点です。例えば、急性虫垂炎(いわゆる盲腸)は、初期にはへその周りで漠然とした痛みが感じられますが、炎症が進行して腹膜に達すると、痛みの場所が右下腹部へと移動し、鋭い痛みに変わるのが典型的です。胃潰瘍も同様に、最初は鈍い痛みかもしれませんが、もし潰瘍が深く進行して胃壁に穴が開いてしまう(穿孔)と、耐えられないほどの激痛を伴う腹膜炎を引き起こすことがあります。このように痛みの性質が変化したり、痛みの場所が移動したりするような場合は、決して安易に考えず、速やかに医療機関を受診することが肝心です。



痛む場所でわかる!「刺すようなお腹の痛み」のチェックガイド

「お腹を刺すような痛み」がどこに現れているかによって、原因として考えられる病気は大きく異なります。ここでは、痛む部位別に考えられる主な病気とその特徴について詳しく見ていきましょう。


みぞおち・お腹の上部(胃のあたり)が痛む場合

この部位の痛みは、主に食道、胃、十二指腸、膵臓といった上部消化器系の疾患が疑われます。

  • 胃・十二指腸潰瘍

    みぞおちのあたりに「きりきり」「しくしく」といった差し込むような痛みを感じることが最も多い病気です。胃潰瘍は食後、十二指腸潰瘍は空腹時や夜中に痛みが強くなる傾向があります。進行すると、吐血(コーヒーのような色の嘔吐物)や下血(黒いタール便)を伴うことがあり、これは消化管からの出血のサインです。

  • 急性膵炎

    胃の後ろにある膵臓が急激に炎症を起こす病気で、上腹部から背中にかけての「激しい痛み」が特徴です。過度の飲酒や胆石が主な原因とされています。痛みが非常に強いため、放置すれば命に関わる危険な状態となることもあり、緊急性が高い疾患です。

  • 心臓・呼吸器系の痛み

    見過ごされがちなことですが、心臓の病気(狭心症や心筋梗塞)でも、みぞおちのあたりに痛みが現れることがあります。息苦しさや冷や汗、胸部の圧迫感を伴う場合は、単なる胃痛と自己判断せずに、速やかに医療機関を受診することが極めて重要です。また、左上腹部の痛みは、肺炎や胸膜炎でも感じることがあります。


お腹の右下・左下(下腹部)が痛む場合

下腹部の痛みは、大腸の病気や、女性であれば婦人科系、男女ともに泌尿器系の疾患も原因として考えられます。

  • 急性虫垂炎(いわゆる盲腸)

    初期にはへその周りからみぞおちにかけて痛みを感じますが、時間とともに右下腹部へと痛みが移動し、次第に鋭い痛みに変わるのが特徴です。発熱を伴う場合、腹膜炎に進展している可能性もあり、注意が必要です。

  • 大腸憩室炎

    大腸の壁にできた小さな袋状の突出部(憩室)が炎症を起こす病気です。S状結腸に憩室ができやすいため、左下腹部に鋭い痛みが現れることが多く、発熱や圧痛を伴うこともあります。便秘傾向の方に下痢や腹痛、血便が伴う場合は、この病気が考えられます。

  • 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)

    免疫の異常が原因で腸に慢性的な炎症が起こる難病です。腹痛、下痢、血便といった症状が、通常の腸炎とは異なり3週間以上にわたって持続するのが特徴です。

  • 泌尿器・婦人科系の疾患

    下腹部の痛みは、消化器系以外の病気が原因であることも少なくありません。特に、尿路結石は、わき腹から下腹部にかけて、のたうち回るような激痛を突然引き起こすことがあります。女性の場合、子宮内膜症や子宮筋腫、卵巣茎捻転などが原因で、下腹部に鋭い痛みを感じることがあります。

痛みの場所

考えられる病気(一部)

特徴的な症状

当院での主な検査

みぞおち・上腹部

胃・十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、急性膵炎

きりきり、しくしくする痛み。食後の痛み(胃潰瘍)、空腹時の痛み(十二指腸潰瘍)、背中への放散痛(膵炎)など。

胃カメラ、腹部超音波検査

お腹の右下

急性虫垂炎、大腸憩室炎、感染性腸炎

へそ周りから右下腹部への痛みの移動、発熱など。

腹部超音波検査、大腸カメラ

お腹の左下

大腸憩室炎、炎症性腸疾患、感染性腸炎

鋭い痛み、発熱、下痢や血便の慢性的な継続など。

大腸カメラ

脇腹から下腹部

尿路結石、腎盂腎炎

突然の激しい痛み、血尿など。

腹部超音波検査、レントゲン

下腹部全体

腸閉塞、腹膜炎

お腹の張り、便やガスが出ない、お腹全体が板のように硬くなるなど。

腹部超音波検査、レントゲン



放置は禁物!今すぐ医療機関を受診すべき危険なサイン

多くのお腹の痛みは一過性で心配のないものですが、中には早急な医療介入が必要な危険なサインも存在します。以下の症状が一つでも当てはまる場合は、自己判断せず、すぐに医療機関を受診してください。

  • 脂汗が出るほどの耐えられない強い激痛

  • 38℃以上の高熱を伴う場合。

  • 吐き気や嘔吐が止まらない、特に吐いたものに血が混じっている場合。

  • 便に血が混じっている、または黒いドロっとした便(タール便)が出る場合。

  • お腹全体が板のように硬くなる場合。

  • 痛みが徐々に強くなり、数時間経っても治まらない場合。


これらの症状は、腹膜炎や消化管出血、腸閉塞など、命に関わる可能性がある病気の兆候かもしれません。特に「お腹が板のように硬い」という症状は、腹膜炎の典型的なサインであり、救急車を呼んででも速やかに医療機関を受診すべき緊急性の高い状態です。当院は、患者様の安全を第一に考えております。もしこのような危険なサインに気づかれた場合は、迷わず救急医療機関をご利用ください。



その痛みの原因、正確な診断が何より大切です

お腹の痛みの原因は、時に重篤な病気が隠されている場合があります。正確な診断なくして、根本的な治療は始まりません。インターネット上の情報だけで自己判断するのではなく、専門家による精密な検査を受けることが、不安を解消し、適切な治療へと繋がる唯一の道です。

当院では、お腹の痛みの原因を多角的に、そして正確に診断するために、最新の医療機器と経験豊富な専門医による検査体制を整えています。


内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ):上腹部の痛みや消化管出血が疑われる場合は、胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)で食道・胃・十二指腸の粘膜を直接観察し、潰瘍やがんの有無を確認します。下腹部の痛みや便通異常がある場合は、大腸カメラで大腸全体を詳しく調べます。


超音波検査(腹部エコー):超音波(エコー)を使って、胃や腸、膵臓、胆のう、肝臓といった内臓の状態を簡便に確認することができます。


血液検査・レントゲン検査:炎症の程度や貧血の有無、その他全身の状態を把握するために行います。当院の最新レントゲンシステムは、被ばく線量を最小限に抑え、鮮明な画像を提供します。

これらの検査を組み合わせて、患者様の痛みの根本原因を突き止め、最適な治療方針を決定します。



当院だからできること:安心・安全な内視鏡検査で痛みの根本を探る

くりた内科・内視鏡クリニックは、患者様の「つらい」「怖い」という気持ちに寄り添い、安全かつ精密な内視鏡検査を提供しています。




内視鏡専門医による、患者様に寄り添った検査

当院の院長は、大学病院や都市部の大病院で長年にわたり臨床経験を積んだ、内視鏡検査の専門医です。内視鏡検査は、医師の技術や熟練度によって患者様が感じる苦痛が大きく左右される検査です。豊富な経験に基づいた熟練の技術で、苦痛を最小限に抑えた検査を行います。

さらに、当院の院長が責任著者として参画した論文が、米国消化器病学会誌である『American Journal of Gastroenterology』に掲載されるなど、最先端の学術研究にも携わっております。これは、日々の診療において、常に最新かつエビデンスに基づいた医療を提供することの証です。患者様は、確かな知識と技術を持つ専門医による質の高い検査を安心して受けることができます。


「眠っている間に終わる」苦痛の少ない検査

内視鏡検査に対する「つらそう」「えずきそう」といった不安を解消するため、当院ではご希望に応じて鎮静剤を使用した検査を行っています。鎮静剤を使用すると、うとうとと眠ったような状態で検査が受けられるため、検査中の不快感や緊張、吐き気(嘔吐反射)をほとんど感じることなく、リラックスした状態で検査を終えることができます。患者様が安静な状態でいられることで、医師もより集中して、微細な病変も見逃さない精密な観察を行うことができます。

大腸カメラ検査においても、経験豊富な医師が軸保持短縮法という、腸に負担をかけにくい挿入法を習得しています。これは、空気をなるべく入れずに腸を畳み込みながら進める、高度な技術を要する手法です。これにより、お腹の張りを抑え、痛みが少なく楽に検査を受けていただくことが可能です。


最新の機器と技術で、見落としのない精密な診断を

当院では、患者様の安全と精度の高い診断を両立するため、最新の内視鏡システムを導入しています。

  • NBI(狭帯域光観察):この特殊な光技術は、粘膜表面の微細な血管パターンを強調して表示することで、通常光では見えにくい初期のがんなどの病変の発見に貢献します。

  • AI画像解析:内視鏡検査中の画像をAIがリアルタイムで解析し、ポリープやがんの可能性のある病変を自動で検出して警告を発するシステムも導入しています。これにより、病変の見落としを最大限に防ぐことが期待できます。

これらの先進技術と専門医の経験が融合することで、患者様はより安心で精度の高い診断を受けることができるのです。


ご予約から検査までの流れ

当院では、患者様がスムーズに検査を受けられるよう、以下の流れでご案内しております。

  1. ご相談・ご予約:まずはお電話(075-334-6007)または24時間対応のWeb予約からご相談・ご予約ください。Web予約に空きがない場合でも、お電話でご相談いただければ対応できる場合がございます。

  2. 検査準備:検査前日には、消化の良い食事を軽くとっていただき、指定された時間以降は絶食となります。大腸カメラの場合は、ご自宅で下剤を服用していただきますが、錠剤タイプや液体タイプなど、患者様の負担が少ない種類も選択可能です。

  3. 検査当日:ご来院後、検査着に着替え、胃カメラの場合は局所麻酔などを行います。鎮静剤の使用をご希望の場合は、点滴で投与します。

  4. 検査:検査自体は5分から10分ほどで終了します。鎮静剤を使用した場合、検査後に30分ほどリカバリールームでお休みいただきます。

  5. 結果説明:検査終了後、医師から検査画像を見ながら、結果について直接ご説明します。ポリープなどが見つかった場合は、その場で切除することも可能です。

鎮静剤を使用した場合は、当日の自動車・バイク・自転車の運転はできませんのでご注意ください。



そのお腹の痛み、我慢せずご相談ください

「刺すようなお腹の痛み」は、時に身体からの重大なメッセージである可能性があります。一時的な不調だと軽視せず、正確な原因を知ることが、ご自身の健康を守る上で最も重要な一歩です。

くりた内科・内視鏡クリニックは、消化器内科・内視鏡検査の専門クリニックとして、患者様一人ひとりの症状に真摯に向き合い、苦痛の少ない精密な検査を通じて、安心を提供することをお約束します。

些細なことでも、お腹の痛みや不調でお悩みでしたら、我慢せずにぜひ一度ご相談ください。阪急大宮駅から徒歩2分と通いやすい場所にございます。


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