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「みぞおちの痛み」はどこから?原因となる臓器と今すぐ受診すべき危険なサインを徹底解説|くりた内科・内視鏡クリニック

  • 執筆者の写真: くりた内科・内視鏡クリニック
    くりた内科・内視鏡クリニック
  • 8月15日
  • 読了時間: 18分
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みぞおちの痛み、そのサインを見逃さないで

みぞおちの痛みは、多くの人々が一度は経験する身近な症状です。しかし、この痛みの裏には、単なる胃の不調に留まらず、食道、胆のう、膵臓、さらには心臓の病気といった、多岐にわたる深刻な疾患が隠れている可能性があります。この症状の多様性は、自己判断の危険性を浮き彫りにします。例えば、心臓の病気がみぞおちの痛みとして現れることは、一般的にはあまり知られていませんが、実際には心筋梗塞や狭心症がみぞおちの痛みを引き起こすことがあります。このような症状の広範な原因は、専門家による評価が不可欠であることを示唆しています。

市販薬による一時的な症状緩和に頼ることは、根本原因が放置され、胃潰瘍などの病気が悪化するリスクを高めるため、明確に避けるべき行動です。症状が一時的に和らいだとしても、出血性の潰瘍や初期のがんなど、より深刻な状態が進行している可能性があり、適切な治療が遅れることで予後が悪化する恐れがあります。専門医による正確な診断と、原因に応じた適切な治療を受けることが、健康を守る上で極めて重要です。くりた内科・内視鏡クリニックでは、患者様の痛みが単なる胃の不調ではない可能性を考慮し、その根底にある問題を正確に診断するための専門知識と検査体制を提供しています。



みぞおちの痛みの主な原因となる臓器と病気

みぞおちの痛みは、その性質や随伴症状によって、様々な病気の可能性を示唆します。ここでは、痛みの原因となる主な臓器と関連する病気について、エビデンスに基づいて解説します。


消化器系の病気

1. 胃・十二指腸の病気

急性胃炎

暴飲暴食、ストレス、非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)の服用、アニサキス、ウイルスやピロリ菌を含む細菌感染などが原因で、胃の粘膜に急性の炎症が起こる状態です。突然の強いみぞおちの痛み、胸焼け、胃の膨満感、吐き気、嘔吐といった症状が現れ、重症化すると吐血や下血を伴うこともあります。


慢性胃炎・萎縮性胃炎

長期間にわたり胃の粘膜に炎症が続く状態です。約80~90%はピロリ菌感染が原因とされ、その他、痛み止めの長期服用やストレス、過食・過飲も関与します。胃もたれ、胸焼け、胃痛、吐き気などが主な症状です。慢性的な炎症が続くと胃粘膜が薄く脆くなる萎縮性胃炎に進行し、胃がんのリスクが高まるため、定期的な胃カメラ検査が推奨されます。


胃・十二指腸潰瘍

胃や十二指腸の粘膜が深く傷つき、ただれた状態です。ピロリ菌感染や痛み止めの副作用が主な原因となります。みぞおちの痛み、胸焼け、ゲップ、吐き気・嘔吐、胃もたれ、食欲不振などの症状が見られます。胃潰瘍は食後3~4時間後に、十二指腸潰瘍は空腹時や夜間に痛みが強くなる傾向があるのが特徴です。潰瘍から出血すると、吐血や粘り気があり強い臭いを伴う真っ黒なタール便(黒色便)が現れることがあります。タール便は、血液が胃酸や酵素、大腸の細菌に数時間にわたり晒されることで黒く変色するため、上部消化管からの出血を示す重要なサインです。


胃がん

ピロリ菌感染、塩分の過剰摂取、野菜や果物の不足などが発症リスクを高めます。初期には自覚症状がないことも多いですが、進行すると胃やみぞおちの痛み、胃の不快感、張り、ゲップ、吐き気、食欲不振、黒い便、貧血、めまいなどの症状が現れます。


胃アニサキス症

サバ、アジ、イカなどの魚介類を生または加熱不十分で摂取することで、アニサキスという寄生虫が胃に寄生する病気です。食後3~4時間ほどで激しい胃痛、吐き気、嘔吐が突然現れます。胃内視鏡検査で虫体を摘出することで、症状は速やかに改善します。


機能性ディスペプシア (FD)

慢性的なみぞおちの痛み、胸焼け、胃の痛み、げっぷなどの症状が続くにもかかわらず、内視鏡検査などで胃や食道に明らかな異常が見つからない状態を指します。ストレスによる自律神経の乱れが原因の一つと考えられています。


2. 食道の病気

逆流性食道炎

胃酸を含んだ胃の内容物が食道に逆流し、食道粘膜に炎症を起こす病気です。食道には胃酸から身を守る粘液が少ないため、胸焼け、胸からみぞおちにかけての痛み、飲み込みづらさ、ゲップ、呑酸(酸っぱいものがこみ上げる感じ)などの症状が現れます。加齢による下部食道括約筋の緩み、肥満、腹圧の上昇、食べ過ぎ、高脂肪食、便秘などが主な原因です。特に脂肪分の多い食事は、コレシストキニンというホルモンの分泌を促し、下部食道括約筋を緩め、胃酸分泌を増加させるため、逆流性食道炎のリスクを高めます。放置すると、食道粘膜が胃の粘膜に置き換わる「バレット食道」となり、食道がん(バレット腺がん)のリスクが高まることがあります。


食道がん

食道の中央付近に発生することが多いがんです。進行すると胃やみぞおち、あるいはそのやや上部で痛みを感じることがあります。のどの痛み、飲み込みづらさ、声枯れを伴うケースも見られます。


3. 胆のう・胆管の病気

胆石症・胆のう炎

胆のうにできた石(胆石)が胆のう管に詰まることで、胆汁の流れが滞り、胆のうが炎症を起こす病気です。典型的な症状は、みぞおちを中心とした激しい疝痛発作で、右肩や背中に痛みが放散することもあります。鈍痛や圧迫感として現れることもあり、脂肪分の多い食事を摂った後や夜半に発作が起きやすい特徴があります。発熱や黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)を伴う場合は、より重症の可能性があります。


4. 膵臓の病気

急性膵炎

膵臓から分泌される消化液(膵液)が、何らかの原因で膵臓自体を消化してしまうことで炎症が起こる病気です。アルコールと胆石が二大原因とされています。上腹部に激しい痛みが生じ、背中にまで痛みが広がることもあります。嘔吐、発熱、意識障害、ショック状態など、重症化すると命に関わる危険性があるため、早急な受診が必要です。


5. その他の消化器系疾患

急性虫垂炎(初期)

いわゆる「盲腸」で、初期にはみぞおちの痛みとして現れることがあります。


腸閉塞

腸の内容物が詰まって流れが悪くなる病気で、下腹部痛の他、膨満感、吐き気・嘔吐、ゲップなどの症状が現れます。放置すると重篤な状態になる可能性があるため、早急な受診が必要です。


消化器系以外の病気

1. 心臓の病気

狭心症・心筋梗塞

意外に思われるかもしれませんが、心臓の病気がみぞおちの痛みとして現れることがあります。特に、胸の締め付け感や圧迫感、吐き気、冷や汗を伴う場合は注意が必要です。痛みは左前胸部からみぞおち、あるいは左肩にかけて広がり、階段を上る、運動をする、ストレスを感じるなど、心臓に負担がかかる時に起こりやすい特徴があります。心筋梗塞の場合、激しい痛みが30分から数時間続くこともあり、命に関わる緊急性の高い病気です。みぞおちの痛みは、胃や十二指腸の疾患だけでなく、心臓の疾患によっても引き起こされる可能性があるため、症状の鑑別診断が重要となります。


2. その他の原因

肋間神経痛・肋骨の炎症

肋骨周辺の筋肉や神経が炎症を起こすことで、みぞおち周辺にも痛みが及ぶことがあります。体の動きで痛みが増すのが特徴です。


筋肉痛や筋膜炎

腹筋を使う運動の後や、長時間不自然な姿勢をとった後に、腹部の筋肉が痛むことがあります。押すとピンポイントで痛みを感じるのが特徴です。


ストレス・不安による影響

ストレスや不安が自律神経のバランスを乱し、胃腸の動きが悪くなることで、みぞおちの不快感や圧迫感が生じることが多くあります。精神的な負荷が高いときに症状が出やすい傾向があります。


多くの異なる病気がみぞおちの痛みを引き起こすことが、上記の解説から明らかになります。例えば、胃潰瘍と十二指腸潰瘍は症状が似ていますが、痛みの出現タイミング(食後か空腹時か)に違いがあり、このような微妙な差異の識別には専門的な知識が求められます。また、吐血やタール便は、潰瘍やがん、食道静脈瘤破裂といった上部消化管からの出血を示す重要なサインであり、その鑑別には迅速な対応が不可欠です。このような症状の重複は、自己診断の限界を示し、正確な原因特定のためには専門医による詳細な検査が不可欠であることを強く示唆しています。


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「今すぐ受診」が必要な危険な症状チェックリスト

みぞおちの痛みは、軽度で一時的なものから、命に関わる緊急性の高いものまで様々です。特に以下の症状が現れた場合には、迷わず速やかに医療機関を受診することが重要です。これらの症状は、重篤な疾患の兆候である可能性が高く、迅速な医療介入が患者様の安全を確保するために不可欠です。


緊急性の高い症状とそのサイン

我慢できないほどの激しい痛み

これまで経験したことのないような、冷や汗を伴うほどの強い痛みが突然現れた場合。痛みで立ち上がれない、歩くとお腹に響くといった症状もこれに該当し、内臓の炎症や穿孔、あるいは心臓の緊急事態を示唆している可能性があります。

吐血

コーヒーかすのような黒っぽい嘔吐物や、鮮血を吐いた場合。これは上部消化管からの出血を示しており、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、食道静脈瘤破裂などの重篤な状態が疑われます。

黒色便(タール便)

粘り気があり、強い臭いを伴う真っ黒な便が出た場合。これは上部消化管からの出血を示唆する重要なサインです。頻回に出る場合や、量が多い場合も同様に危険性が高く、早急な対応が求められます。

ショック症状や重度の貧血症状

めまい、立ちくらみ、動悸、冷や汗、顔面蒼白、意識が遠のく感じなど、全身状態が悪化している兆候が見られる場合。これらは大量出血や重篤な感染症、心臓の機能不全など、生命に関わる状態を示唆しています。

発熱や黄疸

痛みに加えて発熱がある場合や、皮膚や白目が黄色くなる黄疸が見られる場合。これらは胆のう炎、胆管炎、膵炎などの炎症性疾患や肝機能障害の可能性を示唆します。

食事がとれない・急激な体重減少

痛みが強く食事が全く摂れない、または短期間で著しい体重減少が見られる場合。慢性的な消化器疾患や悪性疾患の可能性も否定できません。

痛みが続く・繰り返す場合

我慢できる範囲の痛みでも、長期的に続く場合や、一時的に治まってもまた痛みを繰り返す場合、空腹時や食後など決まったタイミングで痛みが出る場合。これらの症状は、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、機能性ディスペプシアなど、何らかの病気が隠れている可能性を示唆しています。


受診のタイミング

上記のような緊急性の高い症状が一つでもあれば、夜間や休日であっても、すぐに医療機関(救急外来など)を受診するか、救急車を呼ぶことを検討してください。これらの症状は、時間的猶予のない状態を示しており、迅速な診断と治療が生命を救う鍵となります。

緊急性は低いものの、痛みが続く、波がある、発熱・下痢・嘔吐を伴う場合は、自己判断で放置せず、なるべく早めに(翌日〜近日中の診療時間内)消化器内科を受診しましょう。市販薬に頼ることで、重篤な病気の発見が遅れる危険性を再度強調します。症状の組み合わせが、診断の緊急性と重症度を判断する上で非常に重要であり、これらの兆候を見逃さないことが、適切な医療を受けるための第一歩となります。


【表1】緊急性の高い症状と疑われる病気

症状の具体例

疑われる病気

受診の目安

我慢できない激しい痛み、冷や汗、歩くと響く痛み

胃・十二指腸潰瘍(穿孔)、急性膵炎、急性胆のう炎、心筋梗塞

今すぐ受診(救急車も検討)

吐血(鮮血・コーヒーかすのような黒っぽい嘔吐物)

胃・十二指腸潰瘍(出血)、食道静脈瘤破裂、マロリー・ワイス症候群、胃がん

今すぐ受診(救急車も検討)

黒色便(タール便、粘り気があり強い臭い)

胃・十二指腸潰瘍(出血)、胃がん、食道静脈瘤破裂、小腸・大腸からの大量出血

今すぐ受診(救急車も検討)

めまい、立ちくらみ、顔面蒼白、冷や汗、意識が遠のく感じ(ショック症状)

大量出血(胃潰瘍、食道静脈瘤など)、心筋梗塞

今すぐ受診(救急車も検討)

発熱、黄疸(皮膚や白目が黄色い)

急性胆のう炎、急性胆管炎、急性膵炎、肝機能障害

今すぐ受診(救急車も検討)

食事が全く摂れない、急激な体重減少

慢性消化器疾患、胃がん、食道がん、膵臓がん

翌日〜近日中受診

痛みが長期的に続く、一時的に治まっても繰り返す、空腹時・食後の決まった痛み

胃炎、胃・十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、機能性ディスペプシア、胆石症

翌日〜近日中受診

吐き気、嘔吐(黒っぽい嘔吐物以外)、胃もたれ、胸焼け、食欲不振、ゲップが頻繁に出る

急性・慢性胃炎、逆流性食道炎、機能性ディスペプシア、胃潰瘍・十二指腸潰瘍

翌日〜近日中受診



くりた内科・内視鏡クリニックでの精密検査と診断

みぞおちの痛みの原因は多岐にわたるため、正確な診断のためには専門的な検査が不可欠です。くりた内科・内視鏡クリニックでは、患者様の身体的・精神的負担を軽減しながら、痛みの真の原因を突き止めるための最新設備と、経験豊富な専門医による質の高い医療を提供しています。当クリニックは、胃カメラ、腹部エコー、心電図、血液検査といった多角的な検査を組み合わせることで、複雑な症状の背後にある疾患を正確に特定し、適切な治療へと繋げます。


胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)

胃カメラ検査は、食道、胃、十二指腸の粘膜を直接、高精細な画像で詳細に観察できる最も重要な検査です。炎症、潰瘍、ポリープ、そして胃がんや食道がんなどの悪性病変の早期発見に不可欠な役割を果たします。疑わしい病変が見つかった場合は、その場で組織を採取し、病理検査で確定診断を行います。また、活動性に出血している場合は、内視鏡で止血処置を行うことも可能です。ピロリ菌感染の有無も同時に確認できるため、胃の健康状態を包括的に評価できます。

  • 当院の特長・苦痛軽減への配慮

    当クリニックでは、患者様が安心して検査を受けられるよう、苦痛軽減に最大限配慮しています。

    鎮静剤の使用

    検査に対する不安や恐怖心を和らげ、吐き気や嘔吐反射、膨満感といった身体的苦痛を大幅に軽減します。鎮静剤により意識レベルが低下するため、検査中の記憶がほとんどなく、「気づいたら終わっていた」「あんなに怖がってたのに、検査の記憶がない!」という方も多く、精神的な負担が軽くなります。患者様がリラックスすることで、医師もより落ち着いて精密な観察や処置を行うことができ、診断の正確性向上にも繋がります。患者様の不安を軽減し、検査への抵抗感を減らすことは、必要な診断をタイムリーに受ける上で非常に重要です。

    経鼻内視鏡の選択肢

    鼻から挿入する細い内視鏡を使用することで、舌の根元に触れにくく、嘔吐反射を最小限に抑えることができます。鎮静剤なしでも比較的楽に検査を受けられる方が多く、検査後に車の運転が必要な方や、すぐに仕事に戻りたい方にも適しています。鼻腔が狭いなど、経鼻内視鏡が困難な場合は、口からの挿入に切り替えることも可能です。

    当クリニックでは、患者様一人ひとりの状態やご希望に合わせて、最適な検査方法を提案し、安心して検査を受けていただけるよう努めています。


  • 検査の流れ・注意点(簡潔に)

    検査前日の夕食は21時までに軽食を済ませ、油っぽい食事は避けてください。それ以降は食事を控えます。検査当日は、牛乳やジュースを含む食事は控えてください。水やお茶は検査1時間前まで自由に摂取可能です。常用薬(特に糖尿病薬)の服用については、事前に医師にご相談ください。鎮静剤を使用する場合、検査当日の車や自転車の運転はできませんので、公共交通機関のご利用をお願いいたします。


腹部エコー(超音波検査)

腹部エコー検査は、みぞおち周辺に位置する肝臓、胆のう、膵臓、脾臓、腎臓などの臓器を、超音波を用いてリアルタイムで観察する検査です。放射線を使用しないため被ばくの心配がなく、身体への負担が少ない非侵襲的な検査であり、繰り返し行うことができます。がんの早期発見だけでなく、脂肪肝、胆石、胆のうポリープ、膵炎、腎結石など、幅広い病気の発見に役立ちます。

  • 当院の特長・メリット

    当クリニックでは、高精細な超音波診断装置を導入しており、臓器の微細な構造や病変を鮮明に捉えることができ、診断の精度向上に貢献しています。このリアルタイムで非侵襲的な診断能力は、患者様にとって大きなメリットとなります。検査室だけでなく、診察室でも手軽に迅速に行えるため、患者様の待ち時間を短縮し、スムーズな診療をサポートします。臓器の動きや血流もリアルタイムで観察できるため、より詳細な情報を得ることが可能です。

  • 検査の流れ・注意点(簡潔に)

    腹部エコー検査は食事の影響を受けるため、午前中の検査では朝食、午後の検査では昼食を控えるなど、通常6〜12時間の絶食が必要です。牛乳などの脂肪分を含む飲み物も控えてください。検査用のゼリーを腹部に塗布し、検査技師または医師の指示(息を吸って止めるなど)に協力していただくことで、より鮮明な画像が得られます。


心電図検査

みぞおちの痛みは、胃や腸だけでなく、心臓の病気(狭心症や心筋梗塞など)によっても引き起こされることがあります。心電図検査は、心臓の電気的な活動を記録することで、不整脈や虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)などの心臓病を診断し、消化器症状と紛らわしい心臓由来の痛みを鑑別する上で非常に重要な検査です。


  • 当院の特長・メリット

    くりた内科・内視鏡クリニックは消化器専門医でありながら、心臓の検査も行うことで、多角的な視点から痛みの原因を特定し、適切な専門科への連携も含めた総合的な診断を提供します。これにより、患者様は複数の医療機関を受診する手間を省き、迅速かつ的確な診断を受けることができます。

  • 検査の流れ・注意点(簡潔に)

    胸部、手首、足首に電極を装着し、仰向けに横になってリラックスした状態で身体を動かさないようにしていただきます。アルコールで皮膚が荒れる方は、事前にお申し出ください。


血液検査

血液検査は、体内の炎症の有無、細菌感染(特にピロリ菌関連)、膵臓や胆のう・胆管の機能異常、貧血の進行度、消化管出血の有無(出血源が上部か下部か)などを総合的に評価するための基本的な検査です。これ単独で診断が確定することは稀ですが、他の画像検査や内視鏡検査と組み合わせることで、全身の状態を把握し、診断の補助として非常に重要な情報を提供します。当クリニックでは、迅速な検査結果の提供により、患者様の状態を早期に把握し、治療方針の決定に役立てます。

くりた内科・内視鏡クリニックでは、これらの検査を組み合わせることで、患者様の複雑で時に誤解を招きやすい症状を徹底的に調査し、正確な診断へと導きます。この包括的な診断アプローチは、患者様が安心して医療を受けられる基盤となります。



痛みを繰り返さないために:日常生活での注意点と予防

みぞおちの痛みの治療は、原因を特定し、適切な医療介入を行うことが第一ですが、痛みを繰り返さないためには、日々の生活習慣の見直しと予防が非常に重要です。消化器の健康は全身の健康と密接に関わっており、生活習慣が症状の発生や悪化に大きく影響することが知られています。


食生活の見直し

  • 暴飲暴食や早食いを避ける:胃への負担を減らし、胃酸の逆流や粘膜の炎症のリスクを低減します。

  • 高脂肪食、刺激物(辛いもの、酸っぱいもの)、アルコール、炭酸飲料の過剰摂取を控える:これらは胃酸の過剰分泌や下部食道括約筋の緩みを引き起こし、胃炎や逆流性食道炎を悪化させる原因となります。特に脂肪分は消化に負担がかかるため、注意が必要です。

  • 消化に良いものを心がける:胃腸への負担を軽減し、回復を促します。

  • 魚介類の生食に注意:アニサキス症予防のため、サバやイカなどの生食には十分な注意が必要です。新鮮な魚介類でも寄生虫がいる可能性があり、適切な処理や加熱が重要です。


ストレス管理

ストレスは自律神経のバランスを乱し、胃酸分泌の過剰や胃の機能低下を引き起こし、胃やみぞおちの痛みに繋がることが多くあります。十分な睡眠、規則正しい生活リズム、適度な運動、趣味やリラックスできる時間の確保など、ストレスを効果的に管理する方法を見つけることが推奨されます。精神的な負荷が高いときに症状が出やすい傾向があるため、心身のリフレッシュを心がけましょう。


喫煙・飲酒の制限

喫煙や過度な飲酒は、胃粘膜に直接的なダメージを与え、胃炎や潰瘍のリスクを高めます。可能な限り控えることが望ましいです。特にアルコールは急性膵炎の二大原因の一つでもあり、注意が必要です。


薬剤の服用注意

非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)などの痛み止めは、長期服用により胃粘膜を傷つけ、胃潰瘍などの原因となることがあります。自己判断での服用は避け、必ず医師と相談しながら服用するよう促します。


定期的な健康チェックの重要性

症状がなくても、慢性胃炎やピロリ菌感染、バレット食道など、将来的に胃がんや食道がんのリスクがある場合は、定期的な胃カメラ検査が非常に重要です。早期発見・早期治療が、病気の進行を防ぐ鍵となります。くりた内科・内視鏡クリニックでは、定期的な検査を通じて、皆様の健康を長期的にサポートいたします。患者様が自身の健康に積極的に関与し、予防策を実践することで、痛みの再発を防ぎ、より健康な生活を送ることが可能になります。



まとめ:みぞおちの痛みは専門医へご相談を

みぞおちの痛みは、誰もが経験しうる一般的な症状でありながら、その原因は胃や腸といった消化器だけでなく、心臓、膵臓、胆のうなど多岐にわたります。この症状の複雑さから、自己判断で市販薬に頼ることは、時に重篤な病気の発見を遅らせ、症状を悪化させる危険性を伴います。特に、激しい痛み、吐血、黒色便、冷や汗、ショック症状といった「今すぐ受診」が必要な危険なサインが見られた場合は、迷わず速やかに医療機関を受診することが、生命を守る上で極めて重要です。


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くりた内科・内視鏡クリニックでは、患者様の負担を最小限に抑えつつ、痛みの真の原因を精密に診断するための体制を整えています。胃カメラ検査では、鎮静剤や経鼻内視鏡の選択肢を提供し、患者様が「気づいたら終わっていた」と感じるほど、苦痛の少ない検査を目指しています。また、腹部エコー検査では、放射線を使わず、リアルタイムで肝臓、胆のう、膵臓などの状態を高精細に観察し、がんや胆石、膵炎などの早期発見に貢献します。さらに、心電図検査や血液検査を組み合わせることで、消化器症状と紛らわしい心臓由来の痛みを鑑別するなど、多角的な視点から総合的な診断を提供します。

痛みを繰り返さないためには、治療だけでなく、日々の食生活の見直し、ストレス管理、喫煙・飲酒の制限、薬剤の適切な服用といった日常生活での予防策も非常に重要です。当クリニックは、これらの予防策についても丁寧なアドバイスを提供し、患者様の長期的な健康維持をサポートするパートナーでありたいと考えております。


みぞおちの痛みでお悩みの方、ご自身の症状に不安を感じる方は、どうぞお一人で悩まず、くりた内科・内視鏡クリニックへお気軽にご相談ください。経験豊富な消化器専門医と最新の医療設備で、皆様の健康を第一に考え、丁寧な診療を提供いたします。皆様が安心して日常生活を送れるよう、全力でサポートさせていただきます


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