top of page
六地蔵の内視鏡クリニック.jpeg

Information

お知らせ・院長ブログ

お盆明けの胃腸トラブルにご用心!ストレス性腸症候群と逆流性食道炎、その原因と当院での安心ケア

  • 執筆者の写真: くりた内科・内視鏡クリニック
    くりた内科・内視鏡クリニック
  • 7月20日
  • 読了時間: 19分

更新日:7月24日

ree

はじめに:お盆明けに増える胃腸のSOS

お盆休みのような長期休暇は、日頃の疲れを癒し、心身をリフレッシュするために欠かせない期間です。しかし、一方で休暇明けに体調を崩しやすいという側面も持ち合わせています。多くの方が「だるさや疲労感」「頭痛」「睡眠の乱れ」といった不調を経験しますが、特に「胃腸の不調」を訴える方が少なくありません。

夏の時期特有の暑さや、冷房の効いた室内と屋外との激しい温度差は、私たちの体に大きな負担をかけ、いわゆる「夏バテ」を引き起こすことがあります。この夏バテは、自律神経の乱れに繋がり、胃腸の働きに悪影響を及ぼすことが知られています。さらに、暑さからくる食欲不振や、冷たい飲食物の摂りすぎも、胃腸を直接冷やし、消化機能の低下を招く要因となります。

なぜお盆明けに胃腸の不調を感じやすいのでしょうか。その背景には、休暇中の生活リズムの変化、食生活の乱れ、そして日常への復帰に伴う精神的なストレスが複合的に影響しています。普段とは異なる就寝・起床時間や不規則な食事時間は、私たちの体内時計を狂わせ、自律神経のバランスを崩す原因となります。旅行先での食べ過ぎや飲み過ぎ、普段食べ慣れないものの摂取、あるいは冷たいものの過剰摂取は、胃腸に直接的な負担をかけます。加えて、リラックスした休暇モードから仕事や学業といった日常の緊張状態へ急に戻ることは、精神的なストレスを急増させます。この精神的な負荷が、胃腸の繊細な働きに大きく影響を及ぼすことがあります。

このように、お盆明けの時期に多くの人が経験する漠然とした体調不良、特に消化器系の不調は、単なる一時的な疲労ではなく、休暇中に蓄積された様々なストレス(身体的、食事性、心理的)が複合的に作用し、自律神経系をはじめとする身体の恒常性維持機能に過度な負担をかけることで引き起こされるものです。この「リラックスからストレスへの急激な移行」という休暇明け特有のサイクルが、症状を増幅させる傾向にあります。多くの患者様がこれらの症状を経験し、その原因が休暇明けにあるとは認識していない場合があるため、この時期に特化した情報提供は、患者様が自身の状態を理解し、適切な医療機関を受診するきっかけとなることが期待されます。

特に注意したいのは、「ストレス性腸症候群」と「逆流性食道炎」です。これらの消化器疾患は、ストレスや生活習慣の乱れに非常に敏感であり、お盆明けの時期に症状が悪化しやすい代表的な病気として知られています。ご自身の症状がこれらの疾患に当てはまるか、ぜひこの機会にご確認ください。


ストレス性腸症候群(IBS)とは?

症状と特徴:腹痛、便秘、下痢の繰り返し

過敏性腸症候群(IBS:Irritable Bowel Syndrome)は、大腸や小腸といった消化器に炎症や潰瘍などの明らかな異常が見られないにもかかわらず、腹痛やお腹の不快感を伴い、便秘や下痢を慢性的に繰り返す病気です。症状は排便と関連していることが多く、排便によって症状が改善したり、逆に悪化したりすることがあります。また、症状とともに排便の回数が変わったり、便の形状(硬くなったり柔らかくなったり)が変わったりするのが特徴です。

日本人の約10人に1人が罹患しているとされ、特に精神的・身体的ストレスを受けやすい10代から30代の若い世代に多く見られます。通勤・通学中の電車内や、人前に出る前など、特定の状況下で急な腹痛や便意に襲われるという方も少なくありません。


「脳腸相関」のメカニズム:ストレスが腸に与える影響

IBSの主な原因は、精神的・身体的ストレスや自律神経の乱れと考えられています。私たちの脳と腸は、「脳腸相関」と呼ばれる密接な関係で結ばれており、自律神経やホルモンなどを介して常に情報をやり取りしています。この双方向のコミュニケーションは、消化管の運動や知覚、免疫機能に影響を与えています。

ストレスがかかると、この自律神経のバランスが崩れ、腸のぜん動運動が過剰になったり、逆に鈍くなったりして、下痢や便秘を引き起こします。例えば、緊張するとお腹が痛くなる、といった経験は、脳が腸に与える影響の一例です。また、ストレスは腸内細菌叢(腸内フローラ)にも影響を与え、腸の炎症を引き起こすことで、さらに脳に悪影響を及ぼすこともあります。逆に、腸内環境を整えることでストレスに強くなる可能性も示唆されています。

腸は「第二の脳」とも呼ばれ、精神の安定に関わる神経伝達物質であるセロトニンの約9割が腸で作られています。腸の調子が悪いとセロトニン分泌が低下し、不安感や睡眠障害につながることも知られています。このように、腸の不調が脳に影響を与え、気分や精神状態を悪化させることもあります。


お盆明けに悪化しやすい理由

お盆明けは、長期休暇からの日常復帰に伴う精神的ストレスが急増する時期です。このストレスが脳腸相関を介して腸に直接影響を与え、IBSの症状を悪化させることがあります。休暇中の不規則な食生活や睡眠不足も、自律神経の乱れを助長し、腸の過敏性を高める要因となります。体がストレスに対して敏感になっているため、些細なストレスでも症状が悪化しやすくなるのです。

お盆明けに経験する胃腸の不調は、単にストレスがIBSを引き起こすという単純なものではなく、より複雑な悪循環が関与していると考えられます。休暇明けのストレス(日常への復帰、旅行疲れ、生活リズムの乱れなど)が、まず腸の機能に異常を引き起こし、IBSの症状を誘発または悪化させます。この腸の不調は、セロトニンなどの神経伝達物質の分泌バランスを崩すことで、さらに不安感や睡眠障害といった精神的な症状を悪化させる可能性があります。このように、腸の不調が脳にフィードバックされ、精神的な苦痛を増幅させる「脳腸相関の悪循環」が形成されることで、患者様は身体的症状だけでなく、精神的な負担も強く感じることになります。このようなメカニズムを理解することで、患者様は自身の症状が「気のせい」ではなく、生理学的な背景を持つことを認識でき、より安心して専門医に相談するきっかけとなるでしょう。


ストレス性腸症候群(IBS)の主な症状と特徴

項目

内容







症状

腹痛、便秘、下痢(慢性的に繰り返す)

特徴

- 消化器に明らかな炎症や潰瘍などの異常が見られない


- ストレスや自律神経の乱れが症状に影響する


- 排便に関連する症状(排便で症状が改善したり悪化したりする)


- 便の回数や形状が変化する

罹患率

日本人の約10人に1人




好発年齢

10~30代の若い世代に多い





逆流性食道炎とは?

症状と特徴:胸やけ、げっぷ、のどの違和感など

逆流性食道炎は、胃酸や胃の内容物が食道に逆流し、食道の粘膜に炎症を起こす病気です。主な症状は「胸やけ」や「呑酸(酸っぱいものが上がってくる感じ)」ですが、その他にも「胸の違和感や痛み」「多量のげっぷ」「のどの違和感」「声のかすれ」「慢性的な咳」など、多岐にわたります。

特に、重力の影響が少なくなる横になる夜間に症状が悪化しやすい傾向があり、水を飲むと一時的に楽になることもあります。胸の痛みは心臓病と、のどの症状は耳鼻咽喉科の病気と間違われることもあり、注意が必要です。食生活の欧米化やピロリ菌除菌の普及に伴い、近年増加傾向にあり、成人の約10~20%が罹患していると推定されています。症状が続くと日常生活の質(QOL)が著しく低下することもあります。


胃酸逆流のメカニズム:ストレス、食生活、肥満など

逆流性食道炎は、胃酸の過剰分泌、食道と胃の境目にある下部食道括約筋の機能低下、食道のぜん動運動の低下、胃から十二指腸への排出遅延など、様々な要因が複合的に絡み合って発症します。特に、内臓脂肪型の肥満による腹圧の上昇や食道裂孔ヘルニア(胃の一部が横隔膜の穴から飛び出す状態)は、逆流を引き起こす大きな原因となります。

食生活では、高脂肪食、食べ過ぎ、アルコール、炭酸飲料、香辛料などの刺激物が胃酸分泌を促進したり、下部食道括約筋を緩めたりして逆流を招きます。喫煙も逆流を起こしやすくすると言われています。また、特定の薬剤(カルシウム拮抗薬、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、テオフィリンなど)の使用も逆流性食道炎のリスクを高めることが示唆されています。

ストレスは、自律神経を介して胃酸の分泌量や分泌タイミングを変化させ、食道の知覚過敏を高めることで、逆流性食道炎の発症や悪化に深く関わっています。特に、ストレスによって自律神経の調節が崩れると、胃酸の分泌時間が夜間に偏り、寝ている間の逆流リスクが高まります。さらに、ヘリコバクター・ピロリ菌の除菌が成功した後、低下していた胃酸の分泌が正常化することで、一時的に逆流性食道炎が悪化するケースがあることも知られています。


お盆明けに悪化しやすい理由

お盆休み中の「暴飲暴食」や「不規則な食事時間」は、胃酸の過剰分泌や胃腸への負担を増大させます。特に、夜遅くに食事を摂ってすぐに横になる習慣は、胃酸が食道に逆流しやすい状態を作り出します。消化酵素が最もよく働く体内温度は35℃〜40℃とされており、冷たいものを摂りすぎて胃を冷やすと、消化酵素の働きが悪くなり、消化不良につながりやすくなります。

旅行や帰省による生活リズムの乱れ、慣れない環境でのストレスも、自律神経のバランスを崩し、胃酸分泌のコントロールを乱すことで症状を悪化させます。また、食事中の姿勢(猫背や脚組み)も胃を圧迫し、食べ物の逆流を促すことがあるため、注意が必要です。

逆流性食道炎の症状は、単に食べ過ぎや飲み過ぎといった分かりやすい原因だけでなく、見過ごされがちな「隠れた引き金」によっても悪化することがあります。例えば、ヘリコバクター・ピロリ菌の除菌治療を受けた方は、除菌成功後に胃酸分泌が正常化することで、一時的に逆流性食道炎の症状が悪化する可能性があります。これは、以前はピロリ菌によって抑制されていた胃酸分泌が活発になるためで、患者様にとっては予期せぬ症状として現れることがあります。また、休暇中の生活では、食事の内容だけでなく、「いつ食べるか(夜遅い食事)」や「食後の姿勢(食後すぐに横になる、猫背、脚組み)」といった、普段意識しないような習慣が胃に大きな負担をかけ、逆流を促すことがあります。これらの「隠れた引き金」を知ることで、患者様は自身の症状の複雑性を理解し、一般的な対処法では改善しない場合に専門医の診察が必要であると認識するきっかけとなるでしょう。


逆流性食道炎の主な症状と原因

項目

内容






主な症状

胸やけ、呑酸(酸っぱいものが上がってくる感じ)、げっぷ 






その他の症状

- 胸部の違和感・痛み 


- のどの違和感・声のかすれ、慢性的な咳


- 夜間の不眠、食欲不振




主な原因

- 胃酸の過剰分泌(ピロリ菌未感染・除菌後など)


- 下部食道括約筋の機能低下(加齢、食道裂孔ヘルニアなど)


- 腹圧の上昇(肥満、妊娠、便秘、前屈み姿勢、きつい衣服など)


- 食生活(暴飲暴食、高脂肪食、食べてすぐ寝る習慣、アルコール、炭酸飲料、喫煙)


- ストレス、自律神経の乱れ


- 特定の薬剤(カルシウム拮抗薬、NSAID、テオフィリンなど)

悪化しやすい時期

夜間、食後、お盆明けなどの長期休暇後 








自己判断の危険性:他の重篤な病気の可能性

「たかが胃腸の不調」と自己判断して症状を放置するのは非常に危険です。胸やけや腹痛、便通異常といった症状は、逆流性食道炎や過敏性腸症候群だけでなく、食道がん、胃がん、大腸がん、潰瘍性大腸炎、クローン病といったより重篤な病気が隠れている可能性も十分にあります。特に、自分で「逆流性食道炎」と思い込んでいても、実は食道がんやカビ(真菌)が原因で起こるカンジダ性食道炎だったケースも報告されています。症状を放置することで、早期発見・早期治療の機会を逃し、病気が進行してしまうリスクが高まります。


内視鏡検査の役割:正確な診断と早期発見

胃腸の症状がある場合、最も確実な診断方法は内視鏡検査です。口や鼻から細い管(内視鏡)を挿入し、食道、胃、十二指腸、大腸の粘膜を直接観察することで、炎症の有無、潰瘍、ポリープ、がんなどの病変を正確に確認できます。

過敏性腸症候群(IBS)の診断における内視鏡検査の重要性:

IBSは「消化器に明らかな異常がない」ことが診断基準の一つであるため、大腸カメラ検査は非常に重要とされます。検査で炎症や病変がないことを確認して初めてIBSと診断されます。特に便に血が混じる、体重減少を伴うなど、より注意が必要な症状がある場合は、内視鏡検査が強く推奨されます。IBSの患者様は、大腸の病気に対する過度な不安を抱えていることが多いため、内視鏡検査で「異常がない」と確認できること自体が、症状の軽減につながることもあります。大腸がんや炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)など、重大な病気との鑑別には内視鏡検査が欠かせません。


逆流性食道炎と食道がんの関連性

逆流性食道炎が慢性化すると、食道の粘膜が胃の粘膜に似た状態に変化する「バレット食道」という病態に移行することがあります。バレット食道は、食道がん(特に腺がん)のリスクを高めることが知られています。胸やけ症状がある場合、内視鏡検査を受けることで、逆流性食道炎の診断だけでなく、食道がんの早期発見にもつながります。早期の食道がんであれば、内視鏡による治療で完治できる可能性も高まります。

内視鏡検査は、単に病気を診断するだけでなく、患者様の心に「安心」をもたらす重要な役割を担っています。特に、IBSのように「異常がないこと」が診断の決め手となる場合、内視鏡で実際に腸内が健康であることを確認できることは、患者様が抱える漠然とした不安を大きく軽減し、それ自体が症状の緩和につながることもあります。また、逆流性食道炎の症状が続く中で、食道がんのリスク(バレット食道など)について懸念を抱く患者様も少なくありません。このような場合、内視鏡検査によって食道の状態を直接確認し、重大な病変がないことを確認できれば、患者様は大きな安堵感を得ることができます。もし異常が見つかったとしても、早期発見・早期治療に繋がるため、結果として患者様の予後を大きく改善することに貢献します。このように、内視鏡検査は、身体的な診断だけでなく、患者様の精神的な負担を軽減し、生活の質の向上に寄与する「心のケア」としての側面も持ち合わせているのです。


くりた内科・内視鏡クリニックでの安心ケア

当院の内視鏡検査の特長

「内視鏡検査はつらい」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。しかし、くりた内科・内視鏡クリニックでは、患者様の苦痛を最小限に抑えつつ、精度の高い検査を提供するための様々な工夫を凝らしています。

経験豊富な専門医による検査:

内視鏡検査は、検査を担当する医師の技術や熟練度によって患者様が感じる苦痛が大きく変わる検査です。当院では、胃や大腸の内視鏡検査において数万件もの経験を持つ消化器内視鏡専門医が、苦痛を最小限に抑えつつ、精度の高い検査を行います。大学病院レベルの検査・処置が可能であり、患者様一人ひとりの健康を丁寧にサポートいたします。

苦痛を最小限に抑える工夫:

患者様の負担を軽減するために、以下の対策を講じています。

  • 鎮静剤の使用: 軽い鎮静剤を使用することで、患者様は「ウトウト」と眠っているような状態で検査を受けることができ、喉を通る際の不快感や「オエッ」となる嘔吐反射を抑えられます。これにより、患者様の苦痛が少ないだけでなく、医師が落ち着いて胃や大腸のヒダを十分に広げ、隅々まで詳細に観察することが可能となり、微細な病変の見逃しを防ぐことにもつながります。

  • 経鼻内視鏡の選択: 口からの挿入に抵抗がある方には、鼻から挿入する細い内視鏡(経鼻カメラ)も選択可能です。

  • 炭酸ガス送気システム: 大腸カメラ検査では、腸を膨らませるために空気を使用しますが、当院では速やかに腸から吸収される炭酸ガス(CO2)を全例で使用しています。これにより、検査後のお腹の張りが軽減され、より快適に過ごしていただけます。

最新機器による高精度な診断:

オリンパス社の最新内視鏡システムと4Kモニターを導入しており、高精細な画像で微細な病変まで見逃さずに診断します。内視鏡だけでなく、最新の超音波診断装置(エコー)やFPD(フラットパネルディテクタ)システムを導入したレントゲン装置も備え、腹部・頸動脈・心臓の検査や、短時間・低被ばくでの画像診断が可能です。

当院の内視鏡検査は、単に個別の苦痛軽減策を講じるだけでなく、熟練した医師の技術、最先端の医療機器、そして患者様の負担を徹底的に考慮した手技を組み合わせることで、**「包括的な快適さ」「診断の正確性」**を両立させています。鎮静剤の使用は、患者様がリラックスすることで、医師がより集中して、胃や大腸の隅々まで丁寧に観察することを可能にし、それによって微細な病変の見逃しを防ぐという、診断精度の向上にも直結します。この「快適さが診断の質を高める」という相乗効果は、患者様が内視鏡検査をためらう最大の理由である「苦痛への恐怖」を解消し、同時に「正確な診断への期待」を高めます。このアプローチは、患者様にとって、安心して検査を受けられるだけでなく、その結果として質の高い医療を受けられるという大きなメリットを提供します。


IBS・逆流性食道炎の治療方針

当院では、IBSや逆流性食道炎の治療において、症状の緩和だけでなく、患者様の生活の質(QOL)向上を重視したアプローチを採っています。

エビデンスに基づいた適切な薬物療法:

逆流性食道炎に対しては、胃酸の分泌を強力に抑えるプロトンポンプ阻害薬(PPI)などが効果的です。IBSに対しては、便秘型、下痢型、混合型といった症状のタイプに応じた薬物療法(便秘薬、下痢止め、整腸剤など)を行います。

生活習慣・食事指導による根本改善サポート:

薬物療法だけでなく、生活習慣や食生活の見直しが非常に重要です。患者様一人ひとりの症状やライフスタイルに合わせた具体的な食事指導や、ストレス軽減のためのアドバイスを丁寧に行います。

患者様一人ひとりに寄り添う丁寧な診察:

当院では、患者様のお話をじっくり伺い、症状だけでなく、背景にあるストレスや生活状況まで考慮した上で、最適な治療プランをご提案します。症状のコントロールだけでなく、生活の質(QOL)の向上を目指し、きめ細やかなサポートをいたします。


くりた内科・内視鏡クリニックの内視鏡検査の特長

項目

内容




専門医による検査

- 経験豊富な消化器内視鏡専門医が担当


- 数万件の検査実績


- 大学病院レベルの検査・処置が可能


苦痛軽減の工夫

- 鎮静剤の使用: うとうと眠った状態で検査、嘔吐反射の抑制、腹部圧迫感・腹痛の軽減、より詳細な観察が可能


- 経鼻内視鏡: 口からの挿入が苦手な方へ選択可能


- 炭酸ガス送気システム: 検査後のお腹の張りを軽減(全例で利用)


最新機器の導入

- オリンパス社製最新内視鏡システム


- 4Kモニター採用


- 高精細超音波診断装置(腹部・頸動脈・心臓)


- 最新FPDレントゲンシステム(短時間・低被ばく)


お盆明けの胃腸トラブルを乗り越えるためのセルフケア

お盆明けの胃腸トラブルを軽減し、健康な日常を取り戻すためには、日々のセルフケアも非常に重要です。以下のポイントを参考に、ご自身の体調管理に役立ててください。


生活リズムの整え方

長期休暇で乱れた生活リズムを元に戻すことは、体調回復の基本です。

  • 規則正しい起床・就寝時間: 毎日ほぼ同じ時間に寝起きすることで、体内時計をリセットし、自律神経のバランスを整えましょう。休日も平日との差を1〜2時間以内にとどめるのが理想です。

  • 朝日を浴びる: 朝起きたらカーテンを開け、太陽の光を浴びることで、体内時計がリセットされ、覚醒を促すセロトニンの分泌が活性化されます。

  • 日中の活動: 日中は適度に体を動かし、活動的に過ごすことで、夜には自然な眠気を誘いましょう。ずっと家に閉じこもっていると、昼夜のメリハリがなくなり、体内時計が乱れやすくなります。

  • 昼寝は短めに: もし昼寝をする場合でも、20〜30分程度の短い時間に留め、夜の睡眠に影響が出ないようにしましょう。


食事の工夫:冷たいものの摂りすぎ注意、消化に良いものを

胃腸への負担を減らし、消化機能をサポートする食事を心がけましょう。

  • 冷たい飲食物を控えめに: 暑い時期でも、冷たい飲み物や食べ物の摂りすぎは胃腸を冷やし、働きを鈍らせます。日常的には常温または温かい飲食物を摂るように心がけましょう。冷たいものを摂った後は、温かいお茶やスープで胃を温めるのも効果的です。

  • 消化の良いものを中心に: 食欲がない時や胃腸の調子が悪い時は、おかゆ、うどん、野菜たっぷりのスープなど、消化の良いものを少量ずつ食べましょう。

  • 規則正しい食事時間: 毎日決まった時間に3食きちんと食べることで、体のリズムが整います。

  • 寝る前の食事は避ける: 食事と睡眠の間は最低2時間、できれば4時間空けるのが理想です。食後すぐに横になると、胃酸が逆流しやすくなります。

  • 刺激物を控える: アルコール、カフェイン(コーヒーなど)、炭酸飲料、香辛料、酸味の強いもの、油分の多い揚げ物などは胃に刺激が強いため、控えめにしましょう。


ストレスマネジメント:リラックス法、適度な運動

ストレスは胃腸に直結するため、上手に管理することが大切です。

  • リラックスする時間を作る: 深呼吸、瞑想、軽い読書や音楽鑑賞など、自分に合ったリラックス法を見つけて実践しましょう。趣味などを通してストレスを発散させることも大切です。

  • 適度な運動: ウォーキングやストレッチなど、軽い運動は血行を良くし、気分転換にもなります。

  • 質の良い睡眠: 寝室の温度・湿度を快適に保ち(25〜28℃、50〜60%)、寝る前のカフェインやアルコール摂取、スマホ・PCの使用は避けましょう。

  • 体を温める習慣: 夏でも腹巻きを活用したり、38℃程度のぬるめのお湯に10分ほど浸かる入浴習慣は、体の深部体温を上げ、自律神経を整える効果が期待できます。

これらのセルフケアは、胃腸の不調に対する多角的で実践的なアプローチを提供します。特に、夏の消化器症状の根底にある「冷え」という共通のテーマに焦点を当てることで、食事や生活習慣に関する様々なアドバイスが有機的に結びつき、患者様にとって理解しやすく、実行しやすいものとなります。このような包括的かつ具体的なセルフケアの提案は、患者様が自身の健康管理に積極的に関わることを促し、クリニックが単なる治療の場ではなく、健康な生活をサポートするパートナーとしての役割を果たすことを示します。


「おかしいな」と感じたら、迷わず専門医へ

これらのセルフケアを試しても症状が改善しない場合や、症状が悪化する、あるいは新たな症状(血便、体重減少など)が現れた場合は、自己判断せずに速やかに消化器内科を受診してください。早期の診断と適切な治療が、健康な日常を取り戻すための第一歩です。


お盆明けの胃腸トラブル対策チェックリスト

項目

内容






生活リズムの調整

- 規則正しい起床・就寝時間を守る 


- 朝、太陽の光を浴びる


- 日中は適度に体を動かす


- 昼寝は短時間(20〜30分程度)に留める

食事の工夫

- 冷たい飲食物の摂りすぎに注意し、温かいものを中心に 


- 消化の良いものを少量ずつ食べる


- 毎日決まった時間に食事を摂る


- 寝る前の食事は避ける(食後2〜4時間空ける)


- 刺激物(アルコール、カフェイン、脂っこいものなど)を控える

ストレスマネジメント

- 趣味やリラックスできる時間を作る


- 深呼吸や軽い運動を取り入れる


- 質の良い睡眠を確保する


- 夏でも腹巻きを活用し、お腹を温める


- ぬるめのお湯で湯船に浸かる

その他

- 症状が改善しない、悪化する場合は、迷わず専門医を受診する






おわりに:あなたの胃腸の健康をサポートします

お盆明けの胃腸の不調は、一時的なものと軽視されがちですが、放置すると慢性化したり、より深刻な病気が隠れていたりする可能性もあります。

くりた内科・内視鏡クリニックでは、経験豊富な消化器内視鏡専門医が、患者様の苦痛を最小限に抑える最新の内視鏡システムと技術を用いて、正確な診断と丁寧な治療を提供しています。胸やけ、腹痛、便通異常など、気になる症状がございましたら、どうぞお一人で悩まず、お気軽にご相談ください。患者様一人ひとりの症状に寄り添い、最適な治療と生活改善のアドバイスを通じて、皆様の胃腸の健康を全力でサポートいたします。

当クリニックは、患者様が抱える不安や疑問に対し、専門的な知識と温かい心で向き合います。このブログで提供した情報が、皆様の胃腸の健康を見つめ直すきっかけとなり、必要であれば専門医の診察を受けるための第一歩となることを願っています。


bottom of page